上映会のお誘い

上映会のお誘い
 『百合祭』の上映会を企画して頂けませんか。
 映画祭においては、海外でも国内でも好評を博しているのですが(モントリオール国際映画祭では口コミで急速に盛り上がり、類まれなブームを巻き起こしました)、国内の個別上映会はまだまだ少なく、映画館での上映も限られているのが現状です。
 せっかくお問い合わせを頂いても、デモテープをお送りすると、
 「テーマがまだ早すぎる」、「男性上司の反対が強くて」、「保守的な土地柄なので」、といった理由で断念されるケースが少なくありません。  
 しかし、その一方では、「好き嫌いが分かれる映画だからこそ、この映画を観て、みんなでディスカッションしたい」、「今の時代に欠かせないテーマなのに、見えないところに伏せられている。上映によって問題提起したい」、「保守的な風土に一石投じたい」、と、困難な状況の中であえて踏み切ってくださる方々もいます。
 「老年の性と愛」などというと、おどろおどろしく聞こえますが、実際の作品は軽快な喜劇タッチで進行し、吉行和子さんや正司歌江さん、白川和子さん、中原早苗さん、原知佐子さんなど、今こそ旬! と思わせる実力派の女優さんたちの競演を楽しんで頂くことができます。また、日本男性の類型を外れた「アブないフェミニスト」を演じるミッキーカーチスさんのセクシーで洒脱な演技も見逃せません。
 「こんな楽しいアパートがあったら、私も早く歳をとってみたい」という声が国内でも海外でも聞かれましたが、老後のビジョンに明るい展望を開く作品であることを、私たちは確信しています。
 「シネマ&トーク」といった形で、浜野佐知監督を呼んで頂ければ、『百合祭』が巻き起こした反響、制作に至るプロセス、女性の視点で見る映画論、日本と海外の女性監督の現状と今後、などについて話しながら、観客の皆さんとディスカッションしたいと思います。

●プリント=35ミリ&16ミリ(100分/カラー/モノラル録音)
      35ミリは6巻、16ミリは1巻
●字幕=英語版&フランス 語版(35ミリのみ)

■料金■
●フィルム・レンタル料=1回上映で35ミリが20万円、16ミリが15万円(消費税別)。
 2回以上の上映についてはご相談ください。
●監督トーク=予算に応じてご相談し たいと思います。
●ポスター・1枚 130円、 チラシ・1枚 5円 (送料、消費税別)で販売しています。

■お問い合わせ先■
『百合祭』上映委員会
Fax:054-272-1692
e-mail:tantan-s@f4.dion.ne.jp


DVD上映会の場合
『百合祭』のDVDが発売になり、DVDで上映したい、というお問い合わせが相次いでいます。
販売されているDVDに付帯する著作権は、個人視聴のみです。DVD上映ご希望の場合は、以下の上映著作権料が必要となります。

■上映著作権料■
●10名以下の無料上映=3万円
●10名以上〜50名までの無料上映=5万円
●50名以上の無料上映=8万円
●人数に関係なく有料上映=10万円
●監督トーク=ご予算に応じます

■お問い合わせ先■
『百合祭』上映委員会
Fax:054-272-1692
e-mail:tantan-s@f4.dion.ne.jp

真摯なフェミニズム的メッセージ
小林富久子さん(早稲田大学教員。アメリカ文学・女性学)
 私にとって、浜野佐知監督という、詩情とユーモア感覚を同時に併せもち、かつ徹底してフェミニズム的とも言える、女性映画製作者がこの日本映画界に登場したこと自体、奇跡に近い出来事に思えます。前作『第七官界彷徨−尾崎翠を探して』では、どちらかというと、浜野監督の詩情の方が表に出ていましたが、今回の『百合祭』では、それに加えて、全体を覆っている見事なユーモア感覚に感服しました。老齢における性というテーマは、ややもすれば、グロテスクとして遠ざけられるか、滑稽として片付けられるかのどちらかでしたが、監督の卓越したユーモア感覚と詩情のおかげで、それがどこかメルヘン的で、かつ、さわやかな微笑みを誘うものとして提示されています。特に最後のどんでん返しの部分が圧巻で、私たちは単純に、その意外性を楽しむだけでもいいのですが、やはりそこに明白に示されている監督の真摯なフェミニズム的メッセージをも読みとるべきでしょう。女と男、女と女、それに、むろん、男と男も、ともに生命ある限り、エロスの豊かさを、詩情とユーモアを持って、享受できるようになる。そんな世界をこの映画は、観る人すべてに夢見させてくれるのです。
石原郁子さん(映画評論家)からのメッセージ
(01年9月3日のメールより)
 『百合祭』すっごく楽しかったです。とにかく社会でバリバリ働けることが偉い、という社会で、「女」で「高齢」という、いちばん無視・軽視される人々が、注目され尊重されることでたくましく、あでやかになる、というのがひとつ。「女」で「高齢」だから埋もれた存在になっちゃうんじゃなくて、埋もれた存在に無理矢理させられてるんだ、と改めて感じます。
 それと、やはり「男も女も老いも若きもない」という精神、くだらない枠づけなんか蹴飛ばして「なんでもあり」の楽しさ。今の日本の状況では、吉行和子が白川和子とくちづけなんて、大胆不敵なとんでもない事件ですよね。今年最高の日本映画です!