植物由来の染料と色名 

染 料 色 表         原料と由来  これらのいくつかは薬用にも使われている
アカネ    あかね色 茜色 アカネ科の多年草つる草の根から赤い染料が取れる。
ウコン   うこん色 鬱根 ショウガ科の一種の根茎から黄色の染料が取れる。カレーの黄色はこれ 
クチナシ   くちなし色 支子 アカネ科のクチナシの実から黄色の染料が取れる。食品の着色にも使う
キハダ   きはだ色 黄蘗 ミカン科の落葉高木、樹皮の内皮から黄色の染料がとれる。
クワ   くわ染め 桑の木の根や樹皮を煎じ灰汁で染めた黄褐色。桑は養蚕のために栽培される
ベニバナ   紅染め キク科のベニバナの花から赤い染料が取れる。
ヘンナ   hennaエジプト、近東で古代からこの草で赤色の染料を取り、爪や毛髪を染めた。
アイ   あい色 日本の藍は蓼藍(たであい)というタデ科の植物から、インド藍はマメ科
ムラサキ   本紫 ムラサキ科の紫草の根から単独で紫に染色できる日本古来の染料。
サフラン   サフラン色 アヤメ科の多年草の花のメシベから赤褐色の染料が取れる。
ケルメス   クリムソン色 植物に寄生するカイガラ虫の一種のメスから取れる赤い染料。。
コチニール   カーマイン色 中南米のサボテンに寄生するカイガラ虫の一種、臙脂虫から赤い染料を取る

染色名と由来 (伝統色名)

染色名 色   表          名前の読みと由来
一斤染   いっこんぞめ 紅花1斤(600g)で絹1疋を染めた染色のこと、昔は紅花が高価だったので
桜色   さくらいろ 紅花染めのうすいピンク、山桜の花の色
撫子色   なでしこいろ 石竹色ともいう、河原撫子の花の色。万葉集に詠まれるほど古い
紅梅色   こうばいいろ 平安時代から人気があった明るいピンク、紅梅の花の色
桃色   ももいろ 古くは桃染の色のこと、桃は魔よけの力があるとされた
退紅   たいこう 洗染め、荒染めともいう。紅染めが色あせたような染色
薄紅   うすくれない 染色の薄紅は退紅より少し濃い紅色のこと
梅鼠   うめねず 梅の字が付いていると紅梅に関係がある。赤みの灰色
  くれない 紅花染はたいへん高価だったので一般の使用は禁じられた。これを禁色という
小豆色   あずきいろ 小豆は、ハレの時の食べ物で祝儀の際に用いられ赤飯やぜんざいで祝う
緋色   ひいろ 茜色の鮮やかな黄味の赤、平安時代緋色を思いの色と呼び熱き思いをあらわす
牡丹色   ぼたんいろ 鮮やかな赤紫をあらわす、牡丹の花の色からつけられた
躑躅色   つつじいろ 赤つつじの花の色から付けられた色名
茜色   あかねいろ 茜の根から染められた色、あかねさすという枕詞にもなっている
蘇芳色   すおういろ 蘇芳はマメ科の木で、その心材を染料とする
檜皮色   ひわだいろ ヒノキの樹皮のような黒ずんだ赤茶色のこと
葡萄色   えびいろ 山ぶどうは、えびかずらと言われ、その実の色のこと
つるばみ   つるばみはドングリの古名で、昔はこの実を煮詰めた汁で染めた。赤白のつるばみ
萱草色   かんぞういろ 萱草は夏にユリに似たオレンジ色の花をつける、古くからある色名
杏色   あんずいろ 杏は中国渡来の植物で唐桃の名で知られていた、その果実の色
柿色   かきいろ 柿の実の色、近世の染色の名としては照柿(てりがき)
橙色   だいだいいろ 中国の色名とうしょくが日本語化したものらしい、縁起がよいので正月に飾る
蜜柑色   みかんいろ もともと日本原産の蜜柑があって、柑子蜜柑という
樺色   かばいろ 樺は桜の樹皮のこと、蒲の穂の色で蒲色とも書く
白茶   しらちゃ うすい茶染めの色、利休白茶、遠州白茶などがあり粋人好みの色であったという
香色   こういろ 丁字や木蘭などの香りの高い香木を用いて染めた色のこと
亜麻色   あまいろ 亜麻の繊維の色、日本では近代になって使われだした色名
朽葉色   くちばいろ 地上に散り敷いた落ち葉の色、朽葉四八色の本家ともいうべき色名
肉桂色   にっけいいろ 肉桂が香料として中国から輸入されたのは18世紀頃、肉桂の樹皮の色
胡桃色   くるみいろ 胡桃のような色という意味ではなく、樹皮や果皮を煎じた汁で染めた色
丁字茶   ちょうじちゃ 古来の丁字染が江戸時代に茶染めに応用されてこの色ができた
丁字色   ちょうじいろ 丁字のつぼみを煎じてそめると香色、それに鉄分や灰汁を加えて染める
桑染   くわぞめ 桑の木の根や樹皮を煎じ、灰汁で染めた黄褐色のこと
桑茶   くわちゃ 桑の樹皮、根を煎じた汁に灰汁で媒染した桑染めの黄褐色のこと
黄櫨染   こうろぜん 黄櫨(はぜ)の若芽を煎じたものに蘇芳で染め重ねさらに黄櫨で仕上げる
栗梅   くりうめ 梅の字が付く染色の色名は赤みがあることを示し、赤みのある栗色を表す
媚茶   こびちゃ 艶っぽい色名だが昆布茶がなまったものだという、昆布の色で黒っぽい茶色
煤竹色   すすたけいろ 汚れて黒くなった竹のような色、江戸時代に小袖や帷子などに大流行した
鬱金色   うこんいろ ショウガの一種の根茎に黄色の色素を含む、染料に使い出したのは江戸前期
支子色   くちなしいろ 昔は梔子(くちなし)のことを支子と書いた、支子の実で染めた
黄蘗色   きはだいろ 黄蘗の樹皮の内皮が鮮やかな黄色をしていて、昔から黄色の染料に使う
刈安色   かりやすいろ 刈安はススキに似た草で、これを煎じた汁で染めた。近江刈安がある
雌黄   しおう 別名を藤黄(とうおう)。タイ、ミャンマー原産のオトギリソウ科の植物の樹脂から作る
浅緑   あさみどり 昔から染色の濃い薄いは深と浅で表し、緑だけが深い浅いを継承している
抹茶色   まっちゃいろ 抹茶が特殊な作法をともなう特別な茶になったことで新しくつくられた色名
若葉色   わかばいろ 若葉の色はまた巡ってきた春を迎えるよろこびの色
裏葉色   うらはいろ 草木の葉は日のあたる表は緑が濃く、裏は浅い緑色をしている
柳色   やなぎいろ 柳色は春の色であり、近世の染色では柳の字は緑を表す修飾語に使われた
若竹色   わかたけいろ 老竹色に対する若竹色で老若を対照する色名、少し濃くなると青竹色
萌黄色   もえぎいろ 萌葱とも書く、草木が芽を吹いたような黄緑色の代表的な伝統色名
木賊色   とくさいろ 木賊をとくさと読む。表面が固くざらざらしているのでヤスリとして使った
青竹色   あおたけいろ 青々と生育した竹の幹の色で青みのある緑
老竹色   おいたけいろ 年をへて衰えた竹の事、まだ生の竹で青さを残していてくすんだ灰みの緑
海松色   みるいろ 磯に生育する海藻の名前で、食用に採取された。万葉集にもこの名が詠まれる
瓶覗   かめのぞき 藍の瓶をちょっと覗いたという藍染めのごく薄い染色、一入染(ひとしおそめ)
水浅葱   みずあさぎ 藍染めの薄い色、これも布が藍瓶の中を覗いただけの色でうすい青
千草色   ちぐさいろ 昔、京都の丁稚が身につけたお仕着せの色に用いられた染色の名前
浅葱色   あさぎいろ 葱の字は色が青くなることを示す染色の色名に使われる
縹色   はなだいろ 花田色とも書き、露草の花のこと。縹の字は昔の衣服令にすでに使われている
茄子紺   なすこん 紺色は紫みの青で、紫が強くなると紫紺で、さらに暗くなると茄子の実のような色
藍色   あいいろ 藍のほかに黄蘗を併用して染めるので縹色よりやや緑みを含む青が藍色
藤色   ふじいろ 紫の紙を包み文にて房ながき藤につけたる。清少納言のなまめかしきもの
半色   はしたいろ 薄紫の伝統色名であるが、きちんと規定された色と違う半端な色からきた
竜胆色   りんどういろ 日本の秋を代表する青紫色の花の色からつけられた
桔梗色   ききょういろ 竜胆とならんで秋の桔梗色は青紫の染色では代表的な色名
菖蒲色   しょうぶいろ あやめいろとも読む、夏を代表する紫を代表する色名
楝色   おうちいろ 楝は栴檀(せんだん)の古名で、薄紫の花を咲かせる、その花色からついた名
杜若色   かきつばたいろ 燕子花とも書く、もとは書きつけ花で、それから転訛したという
      
    ※ 色表の色は多少の誤差があり、正確には日本色彩研究所の色表を参照してください

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