事後重症・基準障害・併合など

 障害の年金の要件には障害認定日の要件というものがあります。この要件どおりですと、障害認定日(初診日より1年6ヶ月後)に障害等級の状態にある(もしくは障害認定日以前に障害が固定し、障害等級の状態になる)方でないと年金は受給できないことになってしまいます。しかし、障害認定日以降に障害が固定してしまう方や認定日には該当しなくても悪化し随分たって該当する方もおられます。

 そういう方のために事後重症制度基準障害制度があります。
また、複数障害の併合認定や障害基礎年金の20歳前に初診日がある障害などをみていきます。

 障害基礎年金・障害厚生年金・障害共済年金では少しだけ違う部分はありますが、考え方はまったく同じです。

事後重症制度

 障害認定日において障害等級に該当していなかった方が、障害認定日以後65歳に達する前に障害等級の1、2級(障厚、障共は1、2、または3級)に該当する障害の状態になったときに65歳に達する前の日までに請求することにより、請求があった翌月より支給できます。

基準障害制度

障害等級1級・2級に該当しない程度の方が新たに傷病に係り(基準傷病)、65歳に達する日の前日までに元々あった障害と基準傷病による障害(基準障害)を併せて、障害等級1級・2級に該当した場合、障害の年金が支給できます。

この場合、基準障害にはその初診日に係る保険料納付要件が必要です。
また、前の障害と基準障害を併せて障害等級に該当すればその時点で受給権が発生しますので、請求は65歳以降でも受給できます。

併合認定

障害の等級に該当し障害の年金を受給している方が、新たな障害が生じた場合は2つの年金が支給されるのではなく、2つの障害を併合した障害の程度で年金が支給されます。
例えば、2級の障害基礎年金の受給者に違う障害が生じ、その障害が2級程度の障害であれば2つを併合し、1級の障害基礎年金が支給されることとなります。その際、従前の2級の障害基礎年金の受給権は消滅します。しかし、どちらかの年金が支給停止の状態にある場合は支給停止が解除されるまでは併合せず、一方の年金が支給されます。

障害厚生年金の場合は注意が必要で、従前の障害による障害厚生年金は受給開始からずっと3級では併合認定されません。1度でも1級または2級に該当したことがあることが必要です。
ずっと3級の方は国民年金では基準障害制度の扱いとなります。1度でも1級2級に該当したことのある方は障害の程度が3級に軽減した場合でも障害基礎年金の受給権は65歳まで消滅しませんので、支給停止状態ということになります。

その他の障害の制度

併合認定では新たな障害が障害等級に該当し、増進した場合に額が改定される制度であるが、新たな障害が障害等級に該当しない程度の障害であれば「その他障害」とされ、これも併合し等級が増進すれば年金額の改定が行われる。

この場合も併合認定と同じく障害厚生年金では1度でも1級2級に該当したことのあることが必要です。

20歳前にある初診日の障害(国年法第30条の4の障害基礎年金)

これは障害基礎年金だけの話になります。
国民年金の被保険者は20歳以上で日本国内に住所を有するもの・・・となっています。
また、障害基礎年金の受給要件は初診日において被保険者である者が原則です。
これでは若くして障害状態になってしまった方は年金が受給できなくなります。
ですので、国民年金では20歳前に初診日があり、障害認定日において障害等級の1級2級に該当するのであれば、障害基礎年金を支給する制度があります。

障害認定日が20歳前であるなら20歳に達した時から・・・、20歳後であるなら障害認定日において障害等級に該当する程度の障害であれば障害基礎年金が支給されます。(国年30条の4による障害年金)保険料の納付要件も問われません。

 但し、20歳前の障害基礎年金には所得制限があり、所得により全額または1/2が停止されることもあります。
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