60歳代前半の
老齢厚生年金の額

 前の項で説明したように、60歳代前半に受給できる老齢厚生年金には「部分年金」と「特別支給の老齢厚生年金」・(要件が合えば)「加給年金」があります。ここではそれぞれの額の計算についてみていきます。

 「部分年金」と「特別支給の老厚」の報酬比例部分の額は同じになります。
額についても生年月日により乗ずる係数が違い、また平成15年4月からの総報酬制導入により平成15年3月以前と平成15年4月以降と分けて計算しなければならなくなりましたので、一段とややこしさが増しています。

部分年金及び報酬比例部分の計算

 平成12年4月より給付乗率が5%適正化(引き下げ)が行われました。それにより、従前の給付乗率で計算した額よりも低くなる人がおられますので、従前額保障ということで新しい給付乗率で計算した額が従前の給付乗率で計算した額よりも低くなる人については従前の計算式を使ってよいことになっています。
基本的な計算体系

下記の
及びの計算式で算出した額のうち大きい額が報酬比例部分になります
ア及びイを比べ、従前額保障を受けられるかみます。
なお、給付乗率は生年月日により読み替えます。・・・別ウィンドで開きます
                            ア)
{平均標準報酬月額(平成12年再評価)×7.125/1000×平成15年3月までの被保険者期間の月数
                  

(平均標準報酬額
(平成12年再評価)×5.481/1000×平成15年4月以降の被保険者期間の月数}
                      
×

                         0.985

                    
                             イ)
{(平均標準報酬月額(平成6年再評価)×7.500/1000×平成15年3月までの被保険者期間の月数
                  
                  

(平均標準報酬額(平成6年再評価)×5.769/1000×平成15年4月以降の被保険者期間の月数}
                           ×
                          1.031
                                        

平均標準報酬月額、平均標準報酬額、再評価及び物価スライドの用語説明はこちらは
こちらをクリック!!⇒「用語と各表」

定額部分の計算

(1,676円×生年月日による率)×被保険者の月数480月を限度
                                ×0.985
      
    *444月は生年月日により読みかえられます。・・・(生年月日による乗率と限度月数・・・別ウィンドで開きます)
     *「受給資格〜短縮」の項のBで説明した人(中高齢の特例15年〜19年)の人は最低240月が保障されます。
     *
平成17年度より、被保険者の月数の上限が444月から480月に改正されました。

法定価格と特例措置

「老齢基礎年金額の計算」の下段で「マクロ経済スライド」について書きました。そこでは老齢基礎年金の法定価格と特例措置について触れました。老齢厚生年金の計算でも同じような措置がとられます。

つまり、上に載せた算式は物価スライド特例措置の計算式で、法定価格の算式というのがあります。当分の間は特例措置の算式で対応できると思いますが、一応老齢厚生年金については法定価格の算式も載せておきます。

                            ア)
{平均標準報酬月額(毎年度再評価)×7.125/1000×平成15年3月までの被保険者期間の月数
                          
平均標準報酬額
(毎年度再評価)×5.481/1000×平成15年4月以降の被保険者期間の月数}
                    
                            イ)
{平均標準報酬月額(平成6年再評価)×7.5/1000×平成15年3月までの被保険者期間の月数
                          
平均標準報酬額
(平成6年再評価)×5.769/1000×平成15年4月以降の被保険者期間の月数}
                      
×
                 
0.998

               
                    

ア)とイ)の額を比べて高い額が支給されます。
赤字の「(毎年度再評価)」に、マクロ経済スライドが加味されています。つまり、再評価率に改定率が織り込まれおり、毎年度変更されるということです。
*イ)の「0.998」は、前に説明したH12年度からH14年度までの物価下落率を反映させた率です。
          0.998=1.031×0.968(0.971−0.003)

報酬比例部分

定額部分

(1,628円×改定率×生年月日による率)×被保険者の月数

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