受給資格〜25年〜

 老齢の年金には下の表のような種類の年金があります。いずれかの年金制度に加入し、その年金制度の受給資格を満たせばある一定年齢に達したときに下の表のような年金が受給できる・・・これが老齢の年金です。

 しかし、厚生年金・共済年金とも受給要件に老齢基礎年金の受給資格期間を満たしているもので・・・云々という要件があるのです。 
 まさに、どの制度に対しても基礎となる年金というわけです。
国民年金(基礎年金) 老齢基礎年金
厚生年金保険 老齢厚生年金
各種共済年金 退職共済年金

老齢基礎年金の受給資格要件

@65歳に達していること
A
原則25年以上の加入期間があること

これが老齢基礎年金の受給資格要件です。

@はそのままなんですが・・・・、Aが少しやっかいです。
25年以上というのは、次の各期間を合算した期間が25年以上ということです。

すなわち・・・

保険料納付済期間+免除期間
              +合算対象期間≧25年


免除期間は、全額免除+多段階免除(納付)の期間です。
保険料納付済期間
納付済期間は読んで字のごとくですが、少々むずかしくく厳密にいえば・・・

第1号被保険者の場合・・・昭和36年4月1日以後保険料を納付した期間

第2号被保険者の場合・・・昭和36年4月1日以後厚生年金、共済年金の被保険者として保険料を納付した20歳以上60歳未満の期間

第3号被保険者の場合・・・昭和61年4月1日以後の第3号被保険者としての期間
保険料免除期間
免除期間も読んで字のごとくなんですが、法定免除と申請免除があり、申請免除には全額免除期間と半額免除期間があります。
また、学生納付特例という期間、そして平成17年4月より新たに若年者納付猶予制度が創設され、極めて複雑です。


 @法定免除(法律上当然に全額免除される期間)・・・以下の期間をいいます
●障害基礎年金等障害の年金の受給権者
●生活保護法による生活保護を受けているもの   等です。

 A申請免除(厚生労働大臣の承認を得て免除される期間)・・・全額と多段階免除(平成18年7月より)があり、以下の期間をいいます。
<全額免除>
●所得がない
●生活保護法による生活保護以外の扶助を受けている
●地方税法による障害者または寡婦で年間所得が125万円以下
●その他、保険料を納めることが著しく困難と認められるとき

<多段階免除>(平成18年7月からの制度)
上記の<全額免除>と要件はほぼ同じですが、全額免除・多段階免除ともにそれぞれ所得基準があります。一定の所得以上だとの承認が得られないことになっています。
また、学生には多段階免除は適用されません。

多段階免除の所得基準の計算式は以下のとおり。(所得は前年のものです。)
○4分の1納付 →  78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
○2分の1納付 → 118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
○4分の3納付 → 158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等


以下にあくまでも目安として全額免除・多段階免除の所得基準を示します。
  
世帯員数 免除の対象となる所得の目安
全額免除 一部納付
1/4納付 1/2納付 3/4納付
4人世帯(夫婦、子2人)
(子の一人は16歳以上23歳未満)
162万円 230万円 282万円 335万円
2人世帯(夫婦のみ) 92万円 142万円 195万円 247万円
単身世帯 57万円 93万円 141万円 189万円
 B学生納付特例
20歳以上の学生も当然に第一号被保険者になるわけですが、学生には所得がない場合が少なくありません。所得がないからと保険料を滞納していると、もしその期間に事故等にあいケガをした場合に障害の年金や遺族の年金が給付されないこともあります。そういうことを防ぐためのいわば保険料後払い制度です。
 その期間は老齢基礎年金、障害基礎年金及び遺族基礎年金の受給資格期間とされます。が、後で(10年以内に)保険料を納めないと(追納)老齢基礎年金の年金額には反映されません。

 他の免除制度と同様に要件があります。
●学生であること(夜間・定時制課程や通信課程の学生も対象となります)
●前年の所得が一定の基準に該当していること(所得基準は半額免除と同額)
(前年の所得を確認するために毎年申請が必要です。)

 C若年者納付猶予制度(平成27年6月まで・・・・の措置)
学生でない若年者(30歳未満の者)についても、本人及び配偶者の所得要件で、保険料を猶予できる制度です。
この制度を利用すれば、学生納付特例と同じように、納付猶予期間中に事故等でケガをした場合でも障害の年金などが受給することができます。しかし、その期間は、年金受給資格には算入されますが、保険料を追納しないと老齢基礎年金の年金額には反映されません。

要件
●30歳未満であること
●本人及び配偶者の所得が基準に該当していること(所得基準は全額免除と同額)

これらの免除制度の期間は都道府県知事の承認を受けて、承認を受けた月前の10年以内の期間なら追納(後で保険料を支払う)ことができます。 追納することで保険料納付期間となります。

★全額免除期間については、追納せずとも老齢基礎年金の額に反映されます(国庫負担分のみ)が、「学生納付特例」と「若年者納付猶予制度」については、追納しないと老齢基礎年金の年金額には反映されません!できるだけ追納しましょう。。
合算対象期間
この期間が年金を難しくしているといっても過言ではない期間なんです。
簡単にいえば、老齢基礎年金の受給資格だけをみる場合には期間の算定に含めるが、額の計算をする場合には含めない期間・・・ということになります。どんな期間が合算対象期間とされるのか・・・本当にたくさんあってややこしいので、代表的なものをいくつかあげます。


●国民年金に任意加入できたものが任意加入しなかった期間
   (例えば、昭和61年3月までのサラリーマン等の妻や平成3年3月までの学生の期間・・・どちらも20歳以上60歳未満に限る・・・等)
●昭和36年4月以降の厚生年金等の被保険者期間のうち20歳前60歳以上の期間(昭和61年4月以降は第2号被保険者の20歳前60歳以上の期間)
●昭和36年4月以降昭和61年3月までの外国在住邦人の20歳以上60歳未満の期間

等など・・・・、他にもたくさんあります。もし納付期間と免除期間を合算しても受給資格期間が満たせない場合でもあきらめずに自分にあてはまる合算対象期間がないものか、とりあえず年金相談窓口に出向いて調べてもらいましょう。


平成17年4月より、申請免除・学生納付特例等の承認の遡及が認められることとなります。それまでは、申請月の前月以後の保険料のみが対象であったのですが、「指定する期間」と改められ、遡って免除できるようになりました。
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注!!多段階免除の承認を得られた方について、免除が承認された部分以外の保険料は納付する必要があります。
→1/4免除であれば、残り3/4。1/2免除であれば、残り1/2。3/4免除であれば、1/4。
これらを納付しないと部分未納として、未納期間と同様の扱いとなります。
つまり、一部免除そのものが無効ということになり、老齢基礎年金の額はもちろん、障害年金等の納付要件にも影響がでます。