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トライデント ブラシエイド (旧シリウス ブラシエイド)
知る人ぞ知る模型用筆洗液シリウス・ブラシエイド。
発売元は(有)トライスタージャパン。あまり聞かないメーカーですが口コミで評判がじわじわと広まり、私自身も半年ほど前から使用しています。
(※現在は発売元がトライデントに代わり、ラベルデザインも赤十字からメンタム風萌えイラストに変更)
・ トライデント ブラシエイド 120ml 【でじたみん】

この製品が既存の塗料用薄め液やツール洗浄剤※といった従来の有機溶剤と違うところは、
  • 筆にダメージを与えない。
  • トリートメント効果がある。
  • 汚れても洗浄力がほとんど落ちない。
  • 無臭である。
  • 肌に無害。
つまりは有機溶剤と同等もしくはそれ以上の洗浄力を持ちながら環境製品であるということ。その使用感をレポートしました。


ボトル外観。
ラベルには、『すべての塗料から筆を守る魔法の液』と大層な事が書かれています。
背ラベル。
使用法にも書かれていてますが、このボトル自体が筆洗器になっており、中に直接筆を入れて洗浄します。


ボトル底。
中央の上げ底には洗濯板のような凸凹があり、ここに筆先をこすって汚れを落とします。落ちた塗料のカスは両端のくぼみに溜まる仕組みのようです。
液には少しトロみがあり、使用後に筆を水ですすぐ必要があります。
ニオイは本当に全くの無臭でした。


容量はなぜか記載されていませんが、ボトルサイズから見ておそらく200ml前後じゃなかろうか。価格は税込で定価420円(その後525円に値上げ)。液が汚れても使えるのだからそう高いものでもないかと思います。




では実際に洗浄してみます。

前記のとおり本来はボトルの中に筆を入れて洗浄するのですが、今回は状況をわかりやすくするために塗料皿に中身を出して行います。





ラッカー(油性アクリル)系塗料

使った筆はタミヤ・モデリングブラシの平筆No.0。そこそこ使い込んでやや疲れが出てるものです。

こんな風に塗料をベッタリ付け・・・


ブラシエイドの中でジャバジャバ洗うと・・・・

シンナーのように塗料が溶けていくのではなく、筆先からボロボロとカスになって剥がて落ちていきます。見ていてなんだか不思議な気分。何回か筆洗にこすりつけていると、こんな風に完全に取れました。



最後に水洗いして完了。
筆毛の根元の汚れもほとんど取れていて色残りもなく、洗浄力は専用薄め液より上ですね。しかも使用後はたしかにしっとり感があります。

ただし、有機溶剤系みたいに汚れが一瞬でバシッと落ちるという感じではなく、ジャブジャブ洗ってるうちに剥がれてくるという感じなので、その時間がちょっとダルい。





エナメル系塗料




今度はエナメル系塗料での実験です。
ラッカー系塗料のときと同じ筆を使用。



ラッカー系塗料ではややダルく感じた塗料の落ち方も、今回はわりとスピーディです。ボロボロとカスになって剥がれるというよりは、細かい粒になってはじけ飛ぶという感じ。

落ちた塗料のキメが細かいだけに、液の汚れ具合はラッカー系より強いです。何の問題もなくキレイに落ちました。





水性アクリル系塗料

水性アクリル系塗料も同じ条件で実験します。




剥がれるのではなく溶けてますね。塗料もブラシエイドも水溶性なので当然といえば当然かも。キレイに落ちましたが、液は溶剤並みに濁りました。




今度はちょっとイジワルな実験。
塗料が完全に乾燥した状態で落ちるかどうか試してみます。

だって水性アクリル系塗料の場合、こういう状態じゃなければ普通水で洗うに決まってますから。

(一応説明すると、模型用水性アクリル系塗料は乾燥前は水溶性で、乾燥後は耐水性になります。)


ブライエイドに漬けてみたところ、しばらくすると塗料が溶け始めました。問題なくキレイに洗浄完了。





マスキングゾル

このブラシエイドはマスキングゾルも落とせるとの事なので、そっちも試してみました。

ただし今回実験に使ったマスキングゾル、残念ながら新型の『Mr.マスキングゾル改』じゃなく、旧製品の普通の『Mr.マスキングゾル』なんです。

使い切ったら改めて新型で試しますので悪しからず。




ブラシエイドに漬けてみると・・・ボロボロ剥がれ出しましたねえ。イメージ的には、ラッカー系塗料とエナメル系塗料の間みたいなカスの出方です。

確かに落ちましたね。
マスキングゾルは筆を荒らしますが、ブラシエイドで洗浄すると筆先はしっとりと元通りになります。あとは水で洗い流すだけ。

(後日Mr.マスキンゾル改で試しましたが同様の結果が出ました。)



さらに『Mr.マスキングゾルNEO』でも実験。悪評高いゴムゴムのやつです。



NEOも撃墜!ヤルなあブラシエイド。






トリートメント効果
筆毛の柔軟性を保つというトリートメント効果を、もっとわかりやすい例で試してみました。

私が使っているドライブラシ用の筆。平筆を短くカットして作っています。

用途が用途ですので筆先はボサボサです。エアーブラシ用の洗浄液を使えば汚れはキレイに落ちますが、荒れた筆毛までは直りません。むしろさらに荒れます。



ブラシエイドで念入りに洗ったところ、筆毛がご覧のように直りました。確かにトリートメント効果はあります。





ブラシエイドの短所
なんだか良いところだらけで死角なしの万能液のように感じる人もいるでしょうが、実際のところ必ずしもそうとは言い切れません。

裏ラベルの注意書きには『本品は水によるすすぎを必要とする洗浄液なので、作業終了後の後片付け時にご使用ください。』と書かれています。つまり塗装作業中、別の色を塗るために筆を洗う場合には使えないというわけ。結局筆洗用のシンナーは今までどおり必要で、用途は限定されているのです(水性アクリル系塗料を使う場合はこの限りではありません)。

またラッカー系塗料の場合、筆が小さくなるほど液のトロミで塗料が絡まって取れにくく感じます。ボトルの底の凸凹面でやや強めにこすると問題なく取れますが、平筆ならともかく、面相筆でそれを行うとコシが折れてしまう恐れがあり、正直ラッカー塗料用シンナー使ったほうが手っ取り早いです。

筆塗りをよくする人、高い筆を使っている人、もしくは筆を大事にする人には大きな恩威があるでしょうが、エアブラシで塗装をほとんど済ませてしまう人には特にいらないようにも感じます。この辺は判断の分かれるところでしょう。私は筆のメンテナンス剤と解釈して使っています。





姉妹品と競合品、同名製品
画材店の文房堂から発売されている絵画用筆洗液で、「アプト」いうブラシエイドとよく似た製品がありまして、ブラシエイド発売元のトライスタージャパン様に伺ったところ、両製品は姉妹品であるとのお返事をいただきました。元は同じながら画材用、ホビー用と違う流通経路で供給されているのです。
文房堂 画用液 アプト 500ml 【Amazon】

また競合商品として現在はガイアノーツからもブラシクリリンという製品が発売されています。
T-10s 筆専用洗浄剤 ブラシクリリン(中) 【Amazon】

画材製品はリキテックスからも、「ブラシエイド」という全く同じ名前の製品が存在します。こっちはアクリル絵具やカラーインク、エアーブラシの清掃用でして、アプトとトライデント・ブラシエイドはエアーブラシへの使用は厳禁とされてますので(エアブラシをぶっ壊すらしい)、間違えないうようにしましょう。
リキテックス ブラシエイド 120ML 【Amazon】





一覧表
最後にあくまで私の主観ですが、ブラシエイドと各溶剤との性能比較のために一覧表を作ってみました。


各項目 洗浄力 作業性 臭い 筆への優しさ 手肌への優しさ 備考
ブラシエイド × ラッカー系塗料はサッと落ちない。使用後は水洗いが必要。
エアーブラシ洗浄剤 × × × 洗浄力は最強。代わりに筆が傷みやすく、本来はエアブラシのうがい用。臭いは最悪。
ラッカー系塗料用溶剤 × × 洗浄用として最もポピュラーな溶剤。他の種類の塗料も落とせる。
エナメル系塗料用溶剤 × 他の種類の塗料は落とせない。
水性アクリル系塗料用溶剤 水性塗料は水で洗い落とすのが普通なので、洗浄にも使えるけど本来の用途は塗料の希釈。


用途がすべて競合してるわけではないので多少無理のある比較箇所もありますが、ご覧になられた方の参考になればと思います。
(2007/03/25)

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