七転八倒モノ作り
〜トホホグッズ奮闘記〜

  その2粘土と私

「どんな粘土を使っていますか?」という質問をたまに受けることがあります。
その時々、グッズの種類によって使う粘土が違うので「樹脂粘土です」とお応えするのが精一杯でしたが、
これから粘土をやってみたい!という方には市場にはあまりにもたくさんの種類の粘土が出回っていて
迷ってしまうのが実情。ここでは私なりの粘土の扱い方や感触を記事にしました。
あなたの粘土選びの参考にしていただければ幸いです。

樹脂粘土

インコや小物の材料として主に使っている粘土が樹脂粘土です。
乾燥後透明感が出るタイプと不透明で砂糖菓子のようになるタイプがあります。
私は両方のタイプを使っていますが、各メーカーからたくさんの種類が出ていますので
売り場の作品サンプルを見て自分が気に入った粘土を購入されるといいと思います。
どれもそれぞれくせがあります。最初は自分への投資!と割り切って失敗覚悟で
どんどん作り、パッケージを使いきってください。
粘土君はちまちましているとあっという間に固まってしまいますからね...。
私が主に使っているのは「コスモス」「グレイス」「エクセレント」「レジックス」
(透明感が出るタイプ)と「ハーティクレイ」「軽量粘土」(不透明なタイプ)
そしてFIMO(オーブン粘土)の7点です。
大型ホームセンターのクラフトコーナーか東急ハンズ、ユザワヤで購入できます。

保存方法

樹脂粘土は仕上がりがきれいなのですが、どれも乾燥が早いので素早い作業が
必要とされます。余った粘土はラップに巻いた上で密閉容器に保存しないと、
次に作業しようと開いた時にカチカチになっていることが...(T_T)
一般的には「ラップに巻いて保存」となっていますが、これでは1ヵ月もすると使えなく
なってしまいます。ならばどうするか...といろいろ試した上で一番保存が良かったのが
「フィルムケース」と「タッパー」でした。
粘土は色別にフィルムケースに分けて、それらをまとめて密閉容器にいれておけば
2ヶ月ほど保存することができます。
ただし、豆の粒ほどの小さな粘土はそれだけ多くの面が空気に触れてしまうので
長い期間の保存は出来ません。
基本は「早く使いきること」なのは言うまでもありません。
カメラをやらない方にはフィルムケースはなかなか手に入らないでしょうから、
100円ショップのピルケースがお手軽なのではないかと思います。

それぞれの粘土の特徴

コスモス

食べもの、インコ、食器、フラワーなどあらゆるものに使える粘土です。
よく延びてやわらかく、成形しやすいです。グレイスと比べると最初割と硬めで
こねるとかなりやわらかくなるので、大き目のものを成形中ちょっと指が触れると
窪んでしまうことがあります。私は主に食べ物や細かな小物を作る時に使っています。

グレイス

一番よく使う粘土です。コスモスより最初やわらかいので色混ぜがしやすく、
こねるのにあまり力が要りません。また、コシがあるので成形後加工を加えても
変形が少なく、その時の形を保つことが出来ます。
たいていのインコはグレイスを使っています。

エクセレント

こちらは使い始めてまだ日がたっていないのですが、グレイスと同じような感触です。
もっと使いこなせば良さもわかるかなと思います。

*以上3つの粘土を着色した場合、乾燥後色が濃くなるのが特徴です*

レジックス

上記の粘土より高めの値段の粘土ですが、手にべとつかず、乾燥も早く、
乾燥後の色の変化も少ないのでとても扱いやすいです。
透明感、質感もなかなか上等で、使い込んでいきたい材料の1つです。

ハーティクレイ

ちょっと大きめのインコや小物に使います。乾燥すると非常に軽く、表面が
さらさらしているので砂糖菓子のような印象があります。上記の樹脂粘土より
乾燥も早いので大助かり。
その分手早く成形しないとしわや亀裂が入ったりします。
対策として、ハーティにコスモス、グレイスを混合してなめらかさを出しています。
ただしこの混合、常にリスクと隣りあわせ。混合配分、室温湿度、手のコンディション
など様々な条件が原因で「べとべと粘土」が出来上がってしまいます(T_T)
そうなると手や粘土板に張り付いてどうにもならなくなってしまうので要注意です。
(この辺の加減がわかればよいのですが、未だもってわかりません)

軽量粘土

最近使い始めた粘土です。ハーティのように軽くしなやかで乾燥が早いのが特徴で
ゴムのような弾力性があるので、慣れると面白そうな粘土です。
コスモス・グレイスとメーカーが同じなので混合してもOKとの表示があり、工夫次第で
表現の幅が広がりそうです。

FIMOオーブン粘土

低温のオーブンで焼くことで硬化する粘土です。
空気に触れてもすぐに乾燥することがないので、大漁生産する時に時間を気にせず
じっくり成形できるので楽です。
他の樹脂粘土よりも密度があり、硬化後は重みがあります。
様々な色のバリエーションもあり、色出しの必要がないのが便利ですが、
室温や乾燥によって硬く扱いずらくなるので、指紋が消えるくらいこねる場合もあり...
気合いが必要な粘土です。
最近は硬くなったFIMOをやわらかくするミクスチャーを利用して(多少色が変わります)
指の皮が真っ赤になるほどこね回すことはなくなりました。

粘土の悲劇あれこれ

ハーティとグレイス、コスモスを混ぜた悲劇

上記のフィルムケースにほぼ同じ色のハーティクレイとグレイスを入れて
保存した時のことです...。次に蓋を開けたとき、グレイスの粘土がねちょねちょに
とろけて蓋にべっとりくっついているのです。
もちろん手にとるとべったべたに引っ付いて作業できません(>_<)
理由は分りませんが、グレイス単独で保存しても起こらない現象なので、
両者が密閉容器に揃うと起こるらしいです。

どどめ色粘土

樹脂粘土はカラー粘土を練りこむことで「色出し」をします。といっても色粘土の
バリエーションは少ないので、ほとんどは自分で色を作ることになります。
なれた方ならマゼンタ、イエロー、シアン3色を「経験とカン」で混合して
思った色を出せるのでしょうが、私はいつまでたっても行き当たりバッタリなので
配分がわからない。本にはスケ−ルを使った混合配分がありますが、
肝心のスケール、めんどうなので使わない。
結果、いつも同じようなどどめ色粘土が山のように出来てしまいます。
(最近は小桜に利用しています)
いつもこんなですから、試行錯誤を繰り返して思った色ができた頃には
粘土が乾燥して「しわしわ〜ん」な代物になってしまいます。
やっぱり何事も「正確さ」が必要です。

オーブン粘土危機一髪

FIMOは気温が下がると硬くなってしまうので、冬場は温風でやわらかくしてから
練ります。湯煎したりポケットに入れたり、いろいろな方法をためしましたが
一番手っ取り早いのが温風ヒーターの前に粘土をおいて「急速あたため」
することでした。
その日も締め切りに追われて朝から作業していました。ストーブの前にかじりつき、
粘土を足元に置いたまま数時間...。
その時粘土を入れたお菓子の缶が異様に熱くなっているのに気付きました。
まずいかな、と思って粘土に触れると、な〜んと粘土が全てレンガのように
ガンガンに固まっているのです。もはや練る余地は残されておらず、粘土たちは
四角い形のまま昇天してしまったのでした。
その先予定していた全ての工程はもちろんパァ。私も昇天しました。

別のお話。
新調したオーブンで初めて粘土を焼いた時、「チーン」という音で扉を開けると
作品が日サロギャルのように真っ黒になっていました。
設定温度を間違えて120度を200度で焼いてしまったのです。
燃えるところでした。
何でも慌ててはいけないということです。

色だし・着色・ニス

色出しは着色済みの樹脂粘土を混合する方法をとっています。
(ハーティークレイ、グレイス、コスモスなど粘土の種類別に色つき粘土*ピグメントが
売っています)。以前は水彩絵の具を混ぜる方法も行っていましたが、手が汚れ、
激しく手洗いをしなければならないのでやめました。(作者は手湿疹)
乾燥後の色つけはアクリルカラーを使用しています。つやを出す為にアクリルカラーに
メディウムも混合します。
最終仕上げのニスは粘土メーカーから出ている専用のものを使用し、つやだし、
つや消し両方をパーツによって使い分けています。
粘土があまり乾かないうちに無理やり色つけをすると、塗った部分にひびが入ります。
絵の具があまり乾かないうちにニスを塗ると絵の具がにじみます。
鳥を飛ばしながらニスを乾燥させると作品に埃が吸いつきます。
粘土によっては水性ニスとの相性が悪いのか、乾燥後ニスがべたついて
作品同士がくっついてしまうことがありました。
これもそれぞれのメーカーから出ているものを使用すれば改善するそうです。

接着

粘土同士の接着は木工用ボンド速乾を愛用しています。
安価で使いやすく乾燥後透明になるのでとても仕上がりがきれいです。
「木工用」ですから粘土と布、粘土と紙、木材との相性もバッチリです。
但し粘土とプラスチックとなると木工用ボンドでは接着しません。
この場合は「多用途接着剤」を使用します。¥400〜¥500でホームセンターで購入
できますので「クリアタイプ(乾燥後透明)」の速乾タイプが使いやすいと思います。
レジンとの接着にはエポキシ系2液混合タイプを使っていますが、粘土と木材、
陶器など気泡のある材質同士の接着にエポキシは向いていません
(吸い込んじゃうからね〜)。
また、時間がない時に「ボンドと瞬間接着剤を混ぜて使う」のを試したことが
ありましたが、ボンドの周りに膜が出来て(瞬間接着剤でコーティングされた)
ボンドが全く乾かず、結局間に合わなかったという悲劇を経験しました。
接着剤はそれぞれのパッケージをよく読んで守って使うのが基本です〜。
急いては事を仕損じる。

その3 アイデアを練る


はぁ〜こりゃいんこ Alex

 

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