木曽川大田橋周辺化石産地




岐阜県美濃加茂市や可児市の木曽川には、可児層群帷子累層や平牧累層の分布があり、新生代新第三紀中新世の植物や哺乳動物等の化石が産出します。
植物化石は種類・量ともに豊富で、帷子累層からはブナ・ニレ・メタセコイア等が、平牧累層からはカシ・クルミ・フウ等が産出し、中には森林がそのまま地層中に埋もれて珪化し、化石林として残されているものもあります。
哺乳動物の化石は、帷子累層と平牧累層の両累層からサイ・ビーバー・ウマ等が産出しており、これらの哺乳動物の化石は平牧動物群と呼ばれ、両累層は日本の中新世における哺乳動物の宝庫とされています。
本化石産地からは、その他にも昆虫や淡水性二枚貝等の化石が産出しています。



化石林公園

化石林公園は、岐阜県美濃加茂市御門町の木曽川に架かる太田橋下流の河原にある小規模な公園です。
この公園には、遊具等は一切ありませんが、数本の珪化木が野外展示されています。
また、水辺では、自然な状態の化石林を見ることができます。が、化石林の採集は厳禁となっています。

平成6年夏、この地方を襲った異常渇水により、木曽川右岸から322本・同左岸からは103本の合計425本の化石林が立ったままの状態で発見されました。
これらは、すべて木株の部分で、樹径は約1cmから1m、露出した高さは最大なもので50cmを越えるものもあり、化石林としての規模は日本最大級です。
化石林が発見された地層は、可児層群帷子累層で約1900万年前のものです。
化石林の主な種類は、温暖な地域のみに生息するアオギリ科の仲間で、現在の日本では見ることができません。
この付近では、やや上流で奇蹄類のキロテリウム(カニサイ)と思われる大型哺乳動物の足跡の化石が見つかっています。
この産地の化石は、岐阜県博物館と美濃加茂市民ミュージアムに展示されています。

上の写真左は、化石林の一部で、所々に盛り上がっている岩はすべて珪化木です。
右は、上の写真左のほぼ中央に写っている珪化木を接写したものです。

※化石林は、この他に、可児市平貝戸の可児川でも見ることができます。


木曽川での化石採集と地層観察

木曽川では、大きな橋のある所に化石有り、と言われています。
化石林公園がある太田橋上流約1kmの所にあるのが新太田橋、下流約2kmの所にあるのが中濃大橋です。
木曽川の河原での化石採集は、新太田橋の上流約500mから中濃大橋下流の約1kmまでの約4.5kmの範囲が最も有効です。が、季節と場所によっては、河原に下りることが出来ないことがあります。

木曽川右岸(美濃加茂市側)の新太田橋上流約500mの地点から太田橋下流約500mまでの約1.5kmの範囲と、同左岸(可児市側)の新太田橋上流約500mの地点から太田橋下流約1.5kmまでの約3kmの範囲には、帷子累層の分布があり、葉化石や珪化木が多産しており、化石林は、この範囲に多く見られます。
また、哺乳動物の化石もこの範囲内から多数発見されています。

木曽川右岸の中濃大橋上流約100mから下流約150mまでの約250mの範囲と、同左岸の中濃大橋の上流約200mから下流約30mまでの約230mの範囲には、平牧累層の分布があります。
この付近は、葉化石や哺乳動物の化石の産出はそれほど多くはありませんが、可児層群を構成する蜂谷累層・帷子累層・平牧累層が連続して露出しているので化石採集よりも地層観察が適しています。
これらは、木曽川右岸にあり、中濃大橋を挟んで上流から平牧累層(約50m)・帷子累層(約20m)・蜂谷累層(約30m)の順に露出しています。
これらの岩質は、平牧累層は砂岩・泥岩・凝灰岩、帷子累層は砂岩・泥岩・礫岩、蜂谷累層は安山岩質火山砕屑岩です。



化石林公園への交通

JR高山線美濃河合駅から木曽川下流に向かって、徒歩約30分・マラソン約10分、水前寺清子式歩行(♪3歩進んで2歩下がる♪)150分。