本種及びピルスブリイの群生地点。但しこのとき、レンズの曇りにより写真も曇っている。実際には透明度はこんない悪くなく、遠くからでも黒い点々が良く見えて、近づくと1メール四方くらいに20匹以上いた。また周辺では別種のケリドヌラバリアンスやヒョウモンツバメガイも見つかり。ウミウシの惑星のようだった。
今回の主役。シルエットはピルスブリイやガーディナーイと瓜二つ!
たまたま一緒にいたピルスブリイを囲んだ記念写真。本当に別種なのだろうか?
もしかして交接するか?!としばらく観ていたが、それぞれ別々の方向に移動していった。


Cephalaspidae  頭楯目
Aglajidae    カノコキセワタガイ科

和名;不詳
英名;不詳
学名;Philinopsis sp.

体長;35mm
撮影地;サウスビーチ
深度;−8m
撮影日;2002年6月1日
観察日;2002年4月〜5月 他

 前々回の「ガーディナーィ」や前回の「ピルスブリイ」と同じグループのキセワタガイの仲間と思われる未確認種。体型やサイズは前出の2種に酷似するが体色と模様が違う。手元のどの資料にも掲載されておらず、種の同定は出来ないが、真っ黒なものや小さな白っぽい点々模様のあるものなどが同じ環境に生息し、白い部分を大きくしていくとやがて「ピルスブリイ」にたどり着くような気がする。実際この日も明らかにピルスブリイと判るものを含む20個体以上が1メートル四方に集まっていて、思わず声をあげてしまった。ウミウシには良くある極端なカラーバリエーションとも考えられるが、ネビル コールマンの「1001 NUDIBRANCHS」には、これとピルスブリイの中間的な模様を持つ「Mauve-Dappled Philinopsis」というのがPhilinopsis spとして掲載されているので、やはり別種か? いずれにせよ、興味の尽きない砂の世界の住民たちだ。
 余談だが、サウスビーチの砂地でウミウシを探している時、私はいつも広大な砂の惑星にいるような気分になる。ウミウシを探す時はいつもそうなのだが、視点を出来るだけ落とし、水底すれすれを舐めるように移動していると世界が違って見え、時折現れるエイやナマコがとてつもなく大きな怪物に見えて驚く。
ほんの数センチのウミウシにとって、そこは本当に宇宙そのものかもしれない。



(参照)
「ウミウシガイドブック」小野篤司著 p-17
「1001 NUDIBRANCHS」 Neville Coleman p-120〜121