昨年、廃回された103系の一部がインドネシア交通局に譲渡されましたが、この度現地へ行かれた南武・鶴見線掲示板でも貴重な情報をご教示して頂いていますINOUEさんから貴重なレポートを頂きましたので、御本人の了解を頂いた上で特集として掲載したいと思います【平成17年5月17日作成】
当然の事ではありますが本文の無断転載は禁止です。
今回、ジャカルタ周辺(JABOTABEK)の103系について、少々ではありますが投稿させていただきたいと思います。
GWの休日を利用しまして、2年ぶりにインドネシアに行って来ました。
まず、103系のことを語る前に簡単にインドネシア鉄道会社の電化区間の概要について説明いたします。
(1)概要
インドネシア鉄道公社のことについては、軌間は日本の在来線と同じ1067mmが採用され、電気方式も直流1500Vが採用されている。電化区間についてはジャカルタ周辺のみである。また、日本では列車は左側通行が基本であるが、インドネシアでは右側通行であり、インドネシア製の電車の運転台も右側にある。
(2)通勤電車の運転区間について
通勤電車の運転区間については、ジャカルタ中心部には大阪環状線と同じくらいの環状線(完全な環状運転ができる路線形状ではない)とその中心部を貫く中央線(JAKARTA KOTA〜MANGGARAI)があり、通勤電車の大部分は中央線を通る。
また、この環状線から郊外に4路線が延びており、ジャカルタ西部のTANGERANG(単線)、南西部のSERPONG(単線)、南部のBOGOR(複線)、東部のBEKASI(複線)までが通勤電車の運転区間になっている。
(3)通勤電車の種別と形式について
非冷房車のEKONOMIと冷房車のEKSPRESの2種類がある。
EKONOMIもEKSPRESも上記の電化している区間に運行されている。
EKONOMIについては、インドネシアのINKA製造の車両が充当されている。1編成単位が全て4両編成で構成されており、通常2編成を組んで8両編成で運行されている。また、旅客需要の少ない時間帯や路線には4両編成もある。
EKSPRESについてはINKA製?(KRL-1)の車両と元三田線の6000形、そして103系の3形式が充当されている。
INKA製?(KRL-1)は、4両編成が2本のみであり、ヨーロッパ風の形の良いVVVF車両であるが、故障も多いようである。
元三田線の6000形は、現在全部で72両があり、6両編成が8本、8両編成が3本で構成されている。また、一部の車両に先頭形状を改造した車両も出ており、その改造形状も車両によっては形状が異なっている。帯の色については、ほとんどの車両がオレンジ色に変更されている。
103系については、4両編成が4本あり、全ての編成が活躍しているが、投石やメンテナンスの面で、運転台の窓ガラスや側面の方向幕のガラスが割れていたり、冷房による水滴が天井から落ちているものもあった。
(4)103系の概要について
5月6日現在、4本とも問題なく運行できる状態であったが、103系の運用については、通常1本が予備扱いになっている。
また、5月6日現在の編成については以下のとおりである。
←JAKARTA KOTA・TANGERANG・TANAH ABANG BOJONGGEDE・SERPONG(BOGOR・BEKASI)→
Tc359 M654 M'810
T'c384
Tc815 M752
M'2009 T'c822
Mc105 M'231 T246 T'c597
Mc153 M'321 T210 T'c632
この他改造点であるが、6000形と同様な改造が施されており、スカートの取り付け(オレンジ色)、各側引戸に手すりと低床ホーム対応のステップが取り付けられている。
パンタについても、架線高が若干高いため何か施されているのではないかと思うが、特に目立ったところは見られなかった。
車内の様子については、一部の車両に東京近郊区間の路線図が貼ったままであったり、側引戸に広告がまだ残っていたりするところもあり、基本的には何もされていない様子であった。ただ、優先席部分については窓ガラスにJR東日本の優先席のシールが貼られているのと同時にインドネシア語で優先席を意味する(TEMPAT
DUDUK PRIORITAS)のシールも貼られている。
(5)103系の運用について
日本では通常ローテーションで行われるが、こちらでは基本的にローテーションではなく、あらかじめ同一の編成がずっと同じ運用を毎日運行されるスケジュールになっている。基本的に3本が運行され、1本は予備としているが、5月6日現在はINKA製?の車両の状態が悪かったため、4本全てが運行された。また、土曜日、日曜日、休日の運用状況は平日に比べると少なくなるので、写真を撮るのであれば、平日の方がおすすめである。
各編成の運用状況は以下のとおりである。
Tc359
M654 M'810
T'c384の編成の運用(MRIに常駐 朝運用は平日のみ運行、夕方運用も平日のみであるが、土曜はJAK16:58とBJD17:55のみ運行)
朝 MRI
5:23→BJD5:55 6:05→JAK6:50 7:00→DP7:36 7:46→THB8:18 ?回送→MRI?
夕 MRI?回送→JAK?
16:58→BJD17:45 17:55→JAK18:41 18:53→DP19:29 19:38→MRI20:00
Tc815 M752
M'2009
T'c822の編成の運用(TNGに常駐 土曜、日曜、休日は一部時間も変わったり、運行されない列車もあるので、平日のみの運用状況を掲載します)
朝
TNG7:00→JAK7:39 8:06→TNG8:53 9:07→JAK9:50 10:15→TNG11:00
夕 TNG14:27→JAK15:12
16:05→TNG16:49 16:55→JAK17:38 17:55→TNG18:40
Mc105 M'231 T246
T'c597の編成の運用(MRIに常駐 平日のみ運行)
朝 MRI 5:25→THB5:35 5:44→SRP6:20 6:30→THB7:11
7:20→DPB7:58 8:08→JAK8:38 ?回送→MRI?
夕 MRI16:35→THB16:45 16:50→BJD17:33
17:40→THB18:23 18:29→SRP19:01 19:16→THB19:43 19:50→MRI20:00
Mc153 M'321
T210 T'c632は通常予備
駅名の略記の解説
JAK=JAKARTA
KOTA
MRI=MANGGARAI
DPB=DEPOK
BARU
DP=DEPOK
BJD=BOJONGGEDE
THB=TANAH
ABANG
SRP=SERPONG
TNG=TANGERANG
インドネシアでは列車が遅れがちになることが当たり前なので、そのこともふまえていただけたらと思う。また、早発、早着もあるのでこれにも注意していただきたいと思う。
(6)103系の走りっぷり等
4月29日、5月5日と6日にMc153以外の全ての編成に乗車してみたが、フラットに傷が出来てうるさいような状況の車両はなかったと思われる。BOGOR方面(BOJONGGEDEやDEPOK)からJAKARTA
KOTAを結ぶ路線は線形も良く、勾配もBOGOR方面が高くなだらかにKOTA方面に低くなっているので、武蔵野線と同じくらいスピードを出し、走りっぷりは凄まじいということが印象的である。また、ローカル線的な存在でもあるSERPONG方面やTANGERANG方面も線路状態は悪いが、線路状態に合わせてスピードいっぱいに走っている状況であった。
車内の様子は、東南アジアではありがちであるが、7人がけのシートを8人座ったり、座れない人は新聞を床に置いて、その上に座ったりと日本ではあまり見られない光景も印象的であった。
(7)今後の予定
今後、車両購入という話しもあるが、今のところ、どの形式を何両ということは決定していなようである。社員の中ではいろいろな話しがでているが、とにかく安い車両になるのではないかと思われる。
これについては、わかりしだい投稿させていただきたいと思う。
最後に、3日間だけジャカルタに滞在しただけでありますので、もしかすると私の記述も間違っていたり、言葉の問題もあるので、正しいことを記述したかどうかは責任が持てません。また、地図が掲載できず、私の説明で理解していたたげるかどうか難しいと思いますが、その点勘弁させていただければと思っております。
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