伊勢茶について

世間ではあんまり知られてませんが(全くと言っていいかも(^^;)
三重県は緑茶の生産高が全国第3位です(ちなみに1位が静岡、
2位が鹿児島)。
三重県産のお茶は、昔から静岡茶や宇治茶のブレンド用に
用いられていた経緯があり、この辺がお茶の産地としての
知名度の低さの所以と思われます。

伊勢茶とはそんな三重県産のお茶の総称です。

現在の三重の大半を占める旧「伊勢の国」から、
そう呼ばれている訳です。ただ、伊賀地方に関しては
旧「伊賀の国」ですので、この地方で取れるお茶は
「伊賀茶」として伊勢茶とは別にして扱われてます。

伊勢茶の産地

三重県のお茶の産地は大きく2つに分かれます。
一つは県北部の鈴鹿山脈の麓に広がる北勢地方。
水沢、鈴鹿、亀山などの産地はこの北勢地方に属します。
(当店のある関もこの北勢地方の産地です。)
もう一つは県南部の紀伊山地の麓に広がる南勢地方。
大台、飯南、度会などの産地はこの南勢地方に属します。

伊勢茶の特徴

とある伊勢茶のパンフレットには、

「伊勢茶は恵まれた立地条件の中で丹精込めて育てられ、生育も良く、
 二番茶までしか摘採しないことから葉肉が厚く、コクのある味わい
 のお茶となります。煎茶、冠(かぶせ)茶、深蒸し茶が多く生産され、
 何度も農林水産大臣賞を受賞するほどの品質の高さを誇っています。」

と、まあこんな感じで書かれてました。
そもそもこういう場合「品質が低い」なんてことは書きませんが、、(^^;

まあ、そういう誉め言葉を抜きにして語るとするなら
「色が悪い、柔らかい、味が濃い」
という感じでしょうか。
大体日本では、
「色が青黒くて、ピカっと光った、硬く細い針のようなお茶」
が高級なお茶と言われてました。
そういう意味では伊勢茶は逆で、どちらかと言えば安物として
扱われていました。


・北勢の冠(かぶせ)茶

先に「色が悪い」と言った伊勢茶ですが、実は実際に伊勢茶を
目にすると、静岡茶や宇治茶に負けないくらいの色の良さだったり
することが多々あると思います。
こういう場合は、そのお茶が煎茶ではなく、煎茶よりも色の良い
「冠(かぶせ)茶」であるということが考えられます。

冠茶とは、お茶を摘むちょっと前の時期に、1週間から10日間ほど
カンレイシャと呼ばれる黒い覆いをして太陽光を遮ることによって、
お茶の旨み成分を増やしたお茶です。
太陽光を遮ると、葉の炭酸同化作用がストップし、葉の中の葉緑素が
増えることになります。お茶の旨み成分はこの葉緑素に多く含まれるため
結果的に、旨み成分が多く、また色の青い(良い)お茶が出来ることに
なります。

このカンレイシャの代わりに、藁(わら)で覆いをして、藁の中の納豆菌
を添加したお茶が「玉露」と呼ばれるものなのです。
ただ、最近では、カンレイシャで20日間余り覆いをしたお茶も玉露とされて
いまして、先に述べたように藁で覆いをした玉露は「本玉露」と呼ばれて
います。


・南勢の深蒸し茶

最近、この深蒸し茶という言葉をよく耳にされるかもしれません。
緑茶製造には「蒸す」という工程がありまして、この蒸す時間を
通常より長くすると、粉々でかなり濃く出るお茶になります。
この長時間蒸したお茶のことを深蒸し茶と呼んでいます。
深蒸し茶は濃く出る割に苦くなく、まろやかな味がします。
この味がうまい具合に水道の臭みを消してくれるということで、
最近人気が出てきたようです。

南勢地方ではこの深蒸し茶が有名で、また南勢地方のお茶は
深蒸しと行かないまでも、通常よりやや深く蒸されているのが
特徴です。
深蒸しと言えば、静岡の掛川地方などが有名ですが、掛川などに
比べると、南勢地方の深蒸しは地赤いのが特徴です。




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