レンガ造りとしてはスリムな煙突。先端のふくらみが「つくし」のようでもある。

上部には、塗り消されているが、よく見ると薄く「清酒岩美」の文字が見える。以前、清酒蔵だったころの名残である。

煙突の背景というと青い空、と相場が大体決まっているのだが、ここはちょっと違う。

この蔵、宮崎の県北、日之影にある。日之影は急峻な五ヶ瀬川を底に、その前後に山がせり上げたような谷の町である。

前後に山が屏風のようにそそり立ち、煙突のレンガ色に鮮やかな緑のコントラストを与える。

そして、そこに更なる清涼感を与えるのが、五ヶ瀬川の瀬音である。


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