礼砲


礼砲とは、国際儀礼上行われている大砲を使用した軍隊における礼式の一種です。実弾ではなく空砲を発射して敬意を表します。その起源は17世紀、軍艦が外国の港に入る際、敵意がないことを示すために搭載している全大砲を撃ち、弾が込められていないことを証明したことと言われております。もう一つの起源としては1688年、英国の名誉革命の時にオランダから新しい君主としてメアリー2世(イングランド国王ジェームズ2世の娘、スチュアート家)とその夫であるウィリアム3世(オランダ総督ウィレム3世、オラニエ=ナッサウ家)を迎えた時に21発の空砲を撃ったことと言われております。礼砲の発射数は受礼者の等級によって異なっており、一般的には次の通りです。

受礼者

礼砲の発射数
 元首(天皇・国王・大統領など)、皇族、国旗  21発
 副大統領、首相、国賓  19発
 閣僚、特命全権大使、大将(自衛隊の場合は統合・陸上・海上・航空幕僚長)  17発
 特命全権公使、中将(自衛隊の場合は陸・海・空将)  15発
 臨時代理大使、少将(自衛隊の場合は陸・海・空将補)  13発
 臨時代理公使、総領事、准将  11発
 領事  7発

軍艦の礼砲は、訪問する艦艇側がマストに訪問先の国旗を掲げ、事前に外交ルートで調整したとおりの時間・場所で開始し、21発撃ち終わると次に、訪問国側が相手国の国旗に対し21発の礼砲を撃ちます。これに引き続き、訪問先の部隊指揮官に対する敬意を表すべく、その階級に見合った礼砲を撃ち、訪問国側は艦艇部隊指揮官の階級に見合った礼砲を撃つ場合がありますが、長い時間を要するので国旗に対する礼砲交換の他は通常省略されることが多いようです。礼砲射撃の間隔は5秒が標準とされているそうです。
 
ちなみに礼砲のことを英語では「Gun Salutes/ガン・サルート」と呼び、皇族に対する礼砲は皇礼砲(インペリアル・サルート)、王族に対する礼砲は王礼砲(ロイヤル・サルート)と呼ぶそうです(それぞれ21発)。スコッチ・ウイスキーの「シーバス・リーガル」に「ロイヤル・サルート」と呼ばれるウイスキーがありますが、これは英国女王エリザベス二世の戴冠式を祝して作られたウイスキーで、王礼砲の数と同じ21年貯蔵したものです。
 


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