CompassbP02

 「FUZZ」

「朱板」

西麻布交差点からすぐのとあるマンションの2F、

外階段を静かにのぼると赤いバードアが待っている。

鉄製の取っ手は店名の頭文字である「F」形をしており

そのバードアの右側には横長方形の小窓が付いているので

そっとお店の中を伺うことが出来る仕組みになっている。

「FUZZ」。

店名の「FUZZ」とは「クリアで無い」「ケバ立った」

という音楽用語で、ハードな歪みをねらって作られた

最初のエフェクターのことを指すそうである。

柄シャツの似合うイケ面オーナーの金子裕司氏は

西麻布「WODKA TONIC」や恵比寿「Epilogue」などで

長年バーテンダーとしてのご経験を積んだ後独立。

2005年10月には早くも開店3周年を迎えた。

約6メートルほどあるというオークのカウンターは

当初朱塗りだったが月日を経て褐色味がかっており

カウンター板の繋ぎ目にはメジャーカップ模様の

留め木がキャンドルで静かにライトアップされ

とても美しく浮かび上がっているのが印象的である。

酒棚やキャビネットにも胡桃や楓といった木材を使い

COOLで落ち着きある空間が見事に作り上げられている。

 

「接間」

今宵はジントニックから始めフェイマスのハイボール、

アードベッグTEN、タリスカーと呑み進めていく。

おっと、ドア向こうから男女が英語で喧嘩している声が。

このあたりは外国人の姿も多いので全く違和感は無いが。

「たまに外国人同士のカップルがお店の前の通りを

歩きながら喧嘩する大声が聞こえてくるのですが、

特に女性の方は半端じゃない罵り方をしますね。」

「確かに最近では女性も罵倒語を平気で口にしますね。」

などと西麻布や六本木で見かける外国人ネタや

音楽の話、都内のバーの話などで話は盛り上がる。

その会話のやりとりの「間」、お酒を提供する「間」、

金子さんは接客でとても大切なこの「間」の持ち方が

絶妙でありお客さんにストレスを全く感じさせず、

私が知るバーテンダーの中でもトップクラスである。

さてそろそろイイ時間となってきたな。

金子さんが作り上げるカクテルも定評があるし、

レアなモルトウイスキーもずらりと揃っているのだが

今宵はオフィシャルボトル攻め。ラスティネールを

ラフロイグでお願いして本日の締めの一杯としよう。

 

「FUZZ」

東京都港区西麻布4−11−28

麻布エンパイアマンション202

03−3409−3509

最寄り駅

地下鉄乃木坂駅より徒歩10分、六本木駅より徒歩10分

お店一口メモ・・・

大変居心地良くつい長居してしまうお店であり

西麻布の若いドリンカーの皆さんにも是非とも

足を運んで頂きたいグッド・バーだと思います。

カウンター席に加え、朱色のチェアが素敵な

テーブル席もありますので仲間3〜4人と

ピザ等手軽な食事をツマミながら

洋酒やカクテルを愉しむのもイイと思います。