株式会社と合同会社の設立マニュアル
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<生活安全法務>荒木行政書士事務所
設立にかかる法定費用や報酬額等については
⇒ こちら
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新会社法施行後は、最低資本金制度が廃止されたため、資本金1000万円でなくとも1円からの株式会社設立が可能となり、また、取締役や監査役等の機関設計も様々な形態(株式会社が一人で設立できるなど)が可能となりました。
一方、同法施行後、有限会社は設立できなくなりましたので、その分は、有限責任社員のみで構成される小規模な合同会社や、取締役1名以上の非公開会社(すべての株式に譲渡制限のある会社)で取締役会非設置などの小規模な株式会社が吸収しているようです。
下記に、小規模の株式会社の設立手続の概要については、以下のようになります。
<株式会社編>
株式会社の設立には、二つの形式があります。
@(発起設立)発起人(出資者)のみの設立の場合
A(募集設立)発起人以外の出資者である株式引受人が存在する場合
ここでは、設立需要が多い発起設立手続について、株式会社成立までの流れです。
※地域により、手続は異なる場合があります。
(発起設立手続)
※管轄登記所がコンピューター庁である場合とそうでない場合とでは、手続や登記書面等が異なります。
<コンピューター庁における手続>
非公開・株券不発行・取締役会非設置・その他機関非設置
必要最小限の機関設計(取締役と株主総会のみ)
※資本金の額の計上に関する設立時代表取締役の証明書については、平成19年1月20日以降、変更がなされていますので、現物出資について注意を要します。
@会社のアウトラインの決定
・どういうコンセプトの会社にするのか。
・社名や業務内容(目的)を何にするか。
・営業拠点をどこに置くのか。
・どういった顧客層に照準を置くのか。
・資本金はどのくらいにするのか。
・最終的にどれくらいの規模の会社にするのか。
・取引金融機関をどこにするか。
・発起人は何人にするのか。
・発起人総代は誰にするのか。
※業種によって、事前に関係官庁と許可等の協議を要する場合もあります。
A会社本店予定地を管轄する登記所で調査
・既存の会社と、商号が同一で本店が同一住所にないか。
・目的に、明確性があり、適格性を有しているか。
※業種によっては、ある程度、具体性を要求される場合があります。
B調査で問題なければ、代表者印等を発注
・代表者印を登記所の規格に添ったものにする。
・何日程度で仕上がるのかを確認しておく。
・会社印や銀行印、ゴム印も必要であれば発注しておく。
C発起人全員の印鑑登録証明書の取り寄せ
・発起人全員分を1通ずつ (発起人兼取締役は、2通)
※出資者が法人の場合は、登記事項証明書や取締役会議事録等の書面も必要となります。
D基本事項に基づく定款作成
・原始定款を紙で作成するか、電磁的な記録とするか。
※電子定款についての詳細は こちら
・絶対的記載(記録)事項は、すべて記載又は記録されているか。
<会社法>
第27条 株式会社の定款には、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
1 目的
2 商号
3 本店の所在地
4 設立に際して出資される財産の価額又はその最低額
5 発起人の氏名又は名称及び住所
・設立時の役員については、定款で定めておくかどうか。
・現物出資がある場合に変態設立事項が記載又は記録されているか。
・発行可能株式総数を定款に記載又は記録するのか。
・公告する方法は、官報にするのか、電子公告、その他にするのか。
※公告する方法は、新会社法では、絶対的記載事項ではなくなり、相対的記載事項となりました。
・定款に発起人全員押印、定款間に契印、訂正印があるか。
※電子定款の場合は、電子署名であり、契印や訂正印は存在しません。
・定款作成及び認証を代理人に依頼する場合は、委任状を作成しているか。
※委任状には、発起人全員の実印が押印された上で、印鑑証明書を添付する必要があります。
E本店所在地管轄の公証人役場で定款認証
但し、電子定款の場合は、電子公証のできる指定公証人がいる公証役場がその管轄
となります。
電子公証のできる公証役場の一覧は こちら
<紙ベース原始定款の場合>
・定款3通と発起人全員の印鑑登録証明書を持参する。
(代理人は委任状と印鑑登録証明書も)
・定款認証手数料5万円と印紙税4万円(電子定款の場合は不要)、それに謄本代等
2,000円程度を準備する。
・認証を受けた定款原本1通と登記用謄本1通とを受け取る。
<電子定款の場合>
※電子定款の場合は、従来の定款とは手続が異なりますので、こちらを参考にしてください。
また、電磁的な情報であるため、印紙税4万円は不要です。
F出資する額(現金)の取引金融機関への払込み
<発起設立の場合>
・発起人(総代)への預金通帳に名義人も含め、全発起人が払込みをする。
※新会社法では、発起設立に限り、保管証明書に代え、上記通帳コピーや残高証明書でも有効です。
G現金による払込みと同時に現物出資の給付
・金銭以外の現物出資がある場合は、前記払込みと同時に現物出資の給付も行う。
※定款に記載又は記録がある現物出資に限り給付できます。また、新会社法では、資本金に関係なく、総額500万円
以下であれば、検査役の調査が不要です。
※現物出資できるのは、発起人に限られます。
H設立時取締役等による調査(現物出資がある場合)
・設立時取締役等は、選任後遅滞なく一定事項を調査する。
・調査後に、設立時取締役等全員で、調査書を作成し、財産引継書は、その付属書面
とする。
※現物出資等がなければ、調査報告書や財産引継書の作成は不要です。
I設立登記に必要な申請書や添付書面の作成
・設立登記申請書
・OCR用紙
・発起人全員の本店所在場所を決定する書面
・株式の払込みのあったことを証する書面
・取締役や代表取締役を選任する旨の書面
・代表取締役や取締役等の就任承諾書
但し、電子定款の場合は、定款の記載を援用できないため、就任承諾書は必ず作成する必要があります。
電子定款についての詳細は こちら
・資本金の額の計上に関する証明書
※この書面は、平成19年1月20日から、現物出資に限り、必要となりましたので、注意が必要です。
・代表者の印鑑届書
・その他の添付すべき書面(台紙・代表者の印鑑登録証明書)
★登記所により異なる場合もあります。
J登記所に上記書面を持参して、設立登記の申請
・本人申請(代表者自らの申請)が原則ですが、代理人申請(委任状必要)も
可能です。
・資本金の額に1000分の7をかけた額が登録免許税(15万円が最低額)
・登記申請書と添付書面等を窓口に提出する。(郵送による申請も可能)
・登記に補正(書面の不備等)がある場合は、指示に従い補正し、通常10日程度
で会社設立登記完了。
※補正の場合は、届け出た代表者の印鑑や実印が必要となる場合があります。
K登記所で印鑑カード・登記簿謄本・印鑑登録証明書の取り寄せ
・会社設立後に、登記所に置いて、印鑑カードを交付してもらい、各官庁への会社設立の届出をする場合のために、登記簿謄本(登記事項証明書)及び代表取締役の印鑑登録証明書を必要通数分、取り寄せる。
L取引金融機関に設立完了を報告
・取得した証明書や銀行印を持参する。
M役所等の官公署に法人設立等の届出
・定められた期間内に、税務署・市役所等に法人設立に関しての書面等を提出する。
※認証済定款のコピーや登記事項証明書等を添付する必要があります。
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旧商法 新会社法 設立方法 ・発起設立
・募集設立左に同じ 定款の絶対的記載(記録)事項 @目的
A商号
B会社が発行する株式の総数
C会社の設立に際して発行する株式の総数
D本店の所在地
E会社が公告をする方法
F発起人の氏名及び住所@、A、D、Fは変わらず
Bは削除
Cに代わり、「設立に際して出資される財産の価額又はその最低額」
Eは任意的記載事項へ変更
(定めなければ官報とするもとのとされる)資本金 最低資本金1000万円
(確認会社の場合は、1円)最低資本金制度は廃止
(1円から設立可能)払込 ●発起設立
払込金保管証明書
●募集設立
払込金保管証明書●発起設立
払込金保管証明書
又は預金通帳のコピーや残高証明書
●募集設立
払込金保管証明書変態設立事項の検査役の
調査現物出資・財産引受について
(原則) 検査役の調査必要
(例外)
・資本金の1/5以下かつ総額500万円以下
・有価証券の範囲は、「取引所の相場ある有価証券」
現物出資・財産引受については
(原則) 検査役の調査必要
(例外)
・総額500万円以下(資本金の制限削除)
・有価証券の範囲は、「市場価格のある有価証券」
発起人及び設立時の取締役の責任 無過失責任 ●発起設立
・過失責任
●募集設立
・無過失責任事後設立の検査役の調査 会社設立後2年以内に財産を譲り受ける場合に検査役の調査が必要 廃止 会社の
区別・大会社(みなし大会社も含む)
・中会社
・小会社・大会社(みなし大会社は廃止)
・大会社以外の会社新機関 -- 会計参与 必須機関 ・株主総会
・取締役(最低3名)、代表取締役
・取締役会
・監査役(最低1名)
・株主総会
・取締役(最低1名)
※取締役会については
<公開会社>
すべての会社 設置必須
<非公開会社>
設置不要株主総会
・総会決議事項は、商法又は定款で定めた事項に限る
・総会の招集通知は、会日の2週間前までに発する
但し、株式譲渡制限会社は定款で短縮可
・招集通知は、書面又は電磁的方法による
招集通知内容等について(要○不要×)
○会議の目的事項
○計算書類・監査報告書の謄本添付
○議決権の不統一行使
・招集地は、本店又はその隣接地(定款の定め可)
●取締役会設置会社
左に同じ
●取締役会非設置の非公開会社
・総会決議事項は、会社法又は定款で定めた事項に限らない
・総会の招集通知は、会日の1週間前までに発する(但し、定款でさらに短縮可)
・招集通知は、書面又は電磁的方法によらずに口頭又は電話でも可
招集通知内容等について(要○不要×)
×会議の目的事項(口頭又は電話の場合)
×計算書類・監査報告書の謄本添付
×議決権の不統一行使
・招集地の制限なし
書面投票制度の強制 議決権を有する株主数が1000人以上の大会社の場合 ・議決権を有する株主数が1000人以上の大会社の場合
・大会社以外の会社で議決権を有する株主数が1000人以上の会社取締役 ・定款で資格を株主に制限不可
・3人以上
・任期は、2年を超えられない(最初の取締役は、1年+任期伸長)●公開会社
・資格及び員数の規定は、左に同じ
・任期は、選任後2年以内の最終の決算期に関する定時総会の終結のときまで(最初の取締役の任期及び任期伸長の規定は削除)
●非公開会社
・定款で資格を株主に限定できる
・1人以上(取締役会非設置会社のみ)
・任期は、定款で、選任後、10年以内の最終の決算期に関する定時総会の終結のときまで伸長可
委員会等
設置会社就任後1年以内の最終の決算期に関する定時総会の終結のときまで 選任後1年以内の最終の決算期に関する定時総会の終結のときまで
※なお、従来の委員会等設置会社は、「等」が消え、委員会設置会社と名称変更
<合同会社編>
平成18年5月1日から、従来の合名会社、合資会社に加え、合同会社が新設されました。
これら3つの形態の会社を、包括して、「持分会社」と、新会社法では呼んでいます。
この持分会社間の「共通点」と「相違点」は、次のとおりです。
(共通点)
@資本金に制限がなく、1円から設立できること。
A出資者は、社員と呼ばれること。
B法人でも、出資者となれること。
C定款を紙ベースで作成する場合は、4万円の印紙を貼付する必要があること。
※なお、原始定款を電子定款にすることで、印紙税は不要となります。
D 公証人役場での定款認証は、不要であること。
※公証人への手数料5万円は、不要となります。
E決算公告が不要であること。
F設立の登記期間が定められていないこと。
※なお、支店設置の場合は、本店登記から、2週間以内に登記することが必要です。
(相違点)
@合同会社は、社員全員が有限責任社員であること。
(合名会社は無限責任社員のみ、合資会社は混在。)
A合同会社は、出資する財産は、金銭や金銭以外の財産に限られること。
(その他の持分会社の無限責任社員は、労務や信用も出資可能。)
B合同会社は、設立までに、出資全部が払い込まれる(又は給付される)必要があること。
C合同会社は、1人で設立できること。
(合資会社は、構成上最低2名は必要。)
D合同会社は、資本金の額が登記事項とされていること。
(他の持分会社では、登記事項ではない。株式会社では登記事項。)
(合同会社設立手続)
@事業の概要を決定する
・商号や目的(事業内容)をどういうものにするのか。
・資本金をどの程度にするのか。
・出資者(社員)を誰にするのか。
・出資者に法人が含まれる場合に、その法人において決議がなされる予定であるか。
※つまり、法人が業務執行社員となり、しかも、代表社員となる場合には、職務執行者の決議も必要となってきます。
A同一商号と目的の適格性の調査
・本店所在地管轄の登記所で、同一住所に同一商号がないのか。
・目的(事業内容)がある程度具体的であり、適格性あるものかどうか。
・自己調査後、登記所に最終チェックしてもらう。
B代表者印等の発注や印鑑証明書の取得
・代表者印の規格にあったものを発注する。
・銀行印や角印、ゴム印も、同時に発注する。
・出資者全員の印鑑証明書を取り寄せる。
※出資者が法人の場合は、登記事項証明書や取締役会議事録等の書面も必要となります。
C定款の作成
・合同会社定款の絶対的記載(記録)事項が欠けていないか。
1 目的
2 商号
3 本店の所在地
4 社員の氏名または名称および住所
5 社員の全部が有限責任社員であること
6 社員の出資の目的およびその価額または評価の標準
・その他の相対的記載(記録)事項にも注意する。
・紙ベースでの定款は、4万円の印紙を定款の原本に貼付しなければなりません。
※電子定款であれば、印紙税4万円が不要となります。また、合同会社等の持分会社は、公証人役場での定款認証は不要です。
電子定款についての詳細は こちら
D出資全額の払込み、給付
・取引金融機関で金銭による出資全額の払込みを行う。
※預金の残高証明等で済みます。 他の持分会社と異なり、全額の払込みが登記までになされる必要があります。
・金銭以外の財産全部の給付も行う。
※この給付については、取引金融機関は取り扱いません。
E設立登記のための申請書等作成
・合同会社設立登記申請書を作成する。
・その他の添付書面を作成する。
・代表者の印鑑届書を作成する。
※添付書面等については、その設立内容によって異なります。
F設立登記の申請
・資本金の額に1000分の7をかけた額が登録免許税(6万円に満たない場合は、6万円が最低額)
・登記申請書と添付書面等を窓口に提出する。
※合同会社の場合は、登記期間は設けられていません。
・登記に補正がある場合は、指示に従い補正し、10日程度で会社設立登記完了。
※補正の場合は、届け出た代表者の印鑑が必要となります。
G登記所で謄本等を取得
・会社設立後に、登記所に置いて、印鑑カードを交付してもらい、各官庁への会社設立の届出をする場合のために、登記簿謄本(登記事項証明書)及び代表取締役の印鑑登録証明書を必要通数分、取り寄せる。
H設立後、金融機関や役所等への報告や届出
※なお、合同会社の場合は、定款認証が不要であるため、原始定款の謄本を作っておくことが必要です。
電子定款での紙ベースの謄本は、当事務所側で準備しますので、ご心配は無用です。
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