水彩画AQUARELLE21

水彩画用紙の水張りの仕方
私が教室で、普段やっている水張りの仕方を紹介します。
ただし、面倒くさい事が嫌いな私流のやり方なので、その点宜しくです(笑)
水張りは、最初はどうして良いか分らないので敬遠されがちですが、是非トライしてみてください意外に簡単ですよ。
まず、はじめに・・・なぜ水張りが必要なのか?
皆さんも経験があると思いますが・・・
スケッチブックに絵を描いていて、広い面積に絵具を塗った時、紙がボコボコになり、谷間に絵具が溜まってしまいます。
これじゃ、良い仕上がりは期待できないですね〜!

左の写真は、四方を糊で固めてあるブロック紙です。
これは乾くと元のように平らに戻る、と言うだけで水張りがされている訳ではありません。

ブロック紙でも広い面積をウォッシュする時などは、このように谷間に絵具が溜まったりします。
*メーカーや紙の厚みによって違います。

紙がどれだけ延びるのか?・・・実験してみました。
ラングトン300g/m2
アルシュ300g/m2
マルマン・コットマン230g/m2を、揃えて330mmの長さにカット。→
次に→水温23℃の水に同時にひたし、5分、10分、20分、30分、60分の順で、それぞれの紙を水から出して長さを測った。


長さ330mmの水彩紙を水に浸し延びを時間ごとに調べてみた・・・・・単位mm
0分 5分 10分 20分 30分 60分
ラングトン300g/m2 330 334 335.5 337 337+ 337+
アルシュ300g/m2 330 333 333.5 334 334 334
コットマン230g/m2 330 334 335 336 336 336

・どの水彩紙も最初の5分でかなり延びている、
・しかも10分経過後も延び続けている。
・20分以上の時間では、ほとんど延びていない。
◎結果としては、水彩紙を約15〜20分間水に浸せば、十分に延びると思われる。 (水温23℃での実験)
今回の実験をするまで、水彩紙の延びは漠然としか知りませんでしたが、結構延びるものですね〜。
【注意】
実験後、0分、20分、30分の紙に絵具で描いてみたが、サイジング(にじみ止め)の異常はありませんでした。・・・この実験結果による水に浸す時間の「15〜20分」は、水温や使用する紙のメーカーや種類、厚みによっても違うと思います。
必ず自分の使う紙で実験をし、ニジミ止め(サイジング)に異常が無いか確認して下さい。
 
※アルシュ紙185g/m2等の薄い紙は、裏面だけ15分程度濡らすやり方を行ってください。

では、水張りをはじめましょう!
 用意する物 
・水彩紙(今回は約38x28cmの紙)
・パネル又はシナベニヤ板
・水張りテープ
・幅広の刷毛
・水を入れる容器(綺麗な水)
・ハサミ
・霧吹き
・布巾
・スクレーパー
だいたいこんな物で良いでしょう


テーブルの上にビニールクロス(100均にて購入)を広げます。
まず、紙の裏に水を霧吹きし、表を上に向けて置きます。
次に、表にも十分に霧吹きをして濡らします。
そのまま約15〜20分間待ちます
(この待ち時間が重要です)
待っている間に紙が乾かないように、常にヒタヒタ位に濡らしておく。
この待ち時間は非常に大切、その間に紙が水分を吸って延びるのです。
【注意】この作業をシナベニヤ板、パネルの上で行ってはいけません。





流しのシンクに蓋をして水が溜められる方は、下の方法でどうぞ。

教室で使う水彩紙を水張りする時は、一度に沢山張るので、流しの排水溝に蓋をして水を溜め、水彩紙を約20分浸けています。

注意:
水の圧力が紙の一部分に当ることを避けるため、
浸けた後に、蛇口をひねって水を出さないようにします。


写真は・・・水張りをする直前に1枚吊るして水を切っています。



教室の生徒さんからの情報
いつも流しが使える訳ではないので、カー用品店で売っている、写真現像のバットのような物を買って使っているそうです。
調理用でも現像用でも、バットがあれば一番いいですね。

流しの蓋の密閉度を良くする為に、ビニールの紐を巻いている。
紙が十分に延びたら・・・
水張りテープは、待っている間に必要な長さに切っておきます。

紙を板に置く前に、紙を斜めに吊るして余分な水を切ります。
裏表に注意して、板の上に水彩紙を置きます。
水張りテープの裏面を刷毛で塗らして、板と水彩紙を貼って行きます。
水張りテープを張る時に、なるべく指が水彩紙に触れないようにしましょう。四辺とも、同じようにテープを貼っていきます。




手の出演は生徒さんです(^^)

貼り終わったら、表面の水分が無くなるまでは水平に置いておきます。
ある程度乾いたら立て掛けても大丈夫。
そのまま一昼夜くらいは乾かします。
是非、やってみてください!
紙がピーンと張って、気持ち良く絵が描けますよ(^^)/
*水張りした紙に絵を描いて完成したら、これも完全に乾くまで置いてから、カッターで切ってください。

板に残ったテープは、あらかじめ剥がしておきます。
几帳面な方は、完全に剥がしましょう・・・
そうでない方も、ある程度は剥がしておきましょう(笑
おっと、忘れてました。
残ったテープを剥がす時に、下に載せている
スクレーパーがあると便利ですよ!
板に残った水張りテープを剥がすのに、スクレーパーがあると仕事がはかどります。
左のスクレーパーは、どちらも105円ですが下の歯の付いた方が剥がしやすい。好みで決めてください(^^)/

剥がし方は・・・残った水張りテープを刷毛かスポンジを使って水で濡らしておきます。暫く置いてから、スクレーパーで削り取って下さい。
注意点など・・・
・水彩紙の裏表が分らなくなりそうな時は、角に小さく印を付けておきましょう。
・水彩紙が濡れている間は、紙の表面に触らないようにしましょう。
・指で強く押さえるなど、紙に圧力をかけてはいけません。持つ時は、紙の端を持つ事。
・水張りした紙に描いていて、紙が浮くなどした場合は、紙を濡らす時間が短いなどです。
・水張りテープは、湿気に弱いので、切ったら直ぐにビニール袋に入れて下さい。
・たくさん張ると嵩張るので板を使っていますが、1〜2枚ならパネルが良いでしょう
・板は6ミリ厚のシナベニヤを使用 (版画用の板として画材店にもあります。・・・普通のベニヤはダメです)
・8号以上のサイズは必ずパネルを使用しましょう。・・・パネルは画材店にあります。
09 Feb. 2004・・・22 Jan. 2007一部更新


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