第7号 1999年11月4日発行

  いかがお過ごしでしょうか?  8/14〜9/13までカンボジアでした。今回は、1)ノリア
近況報告、2)カンボジアスタディーツアー、3)支援状況についてご報告します。



1.ノリア(職業訓練所、孤児院)近況報告

 前号でもお伝えしました通り、7月1日、「ノリア職業訓練所」が開所しました。裁縫
教室2、英語教室1、事務室、倉庫を備えた鉄筋コンクリート製の校舎です。
 9月初旬時点で、ノリアの子供たち14名は学校制服(上着:シャツ/下:スカート)を
仕立てられるようになっていました。一日3時間の勉強です。出来は今ひとつですが、
仕上げた服を手にした子供たちの嬉しそうな顔は忘れられません。極貧の中、身寄りを
無くし、下働きやストリートチルドレンだった子供たちです。゛自分にもできるんだ!″
という、未来へつながる自尊心が芽生えたことと思います。
 8〜10ヶ月の訓練期間を終えた後、子供たちは製作期間に入ります。それを販売した
売上げの一部を、子供たち一人一人に用意する銀行口座に貯蓄し、将来への備えとする
予定です。
 訓練所は「ノリアの平和の子供たち」と寺院内の道を挟んで位置しています。敷地の
土質に問題がありました。雨が降ると、水がはけず、辺り一面がぬかるんでしまうので
す。そこで、バッタンバンのバナン地区にある特殊な土砂(水はけが良く、ぬかるまな
い)をトラック4台分購入し、校舎の周りに敷き詰めたのです。勿論、全て訓練校に通う
う生徒自身(80数名)で作業を行いました。丸一日を要しましたが、格段に環境は改善
されました。

 また、「ノリアの平和の子供たち」の宿舎前に、「友情の園(カンボジア名/プカー・
メタピアップ)」と名付た花壇を作りました。私は勿論、子供たちも総出で、3日がかり
で作りました。花は飯田東ロータリークラブさんよりご寄付いただきました。カンボジ
アの土質に合うのか心配ですが、パンジーやひまわりなどがノリア一杯に花開くことを
祈って止みません。色とりどりの花が、子供たちの心に安らぎを与えることでしょう。
 今月7日よりの訪問では、子供たちの健康保全活動と、訓練所の経営基盤確立が目標で
す。詳細は、次号にて報告いたします。



2.カンボジアスタディーツアー報告

 8/15〜8/22までスタディーツアーを実施しました。長野県飯田東ロータリークラブ
さんより2名、長野県立下伊那農業高等学校インターアクトクラブ(ロータリークラブ
さんが当該地域における若者の育成を目的に支援されている事業)3年生が2名、同校校
先生・担任の先生、その他中学生1名の計7名でした。
 同ロータリークラブさんを通じ、同高校で講演させていただいたのがきっかけでした。
カンボジアの歴史や現状を織り交ぜながらACEFの活動を紹介し、以下の言葉で結びました。

   「時代は大きく変わりました。今、皆さんはインターネットなどを使い、
  コンピューターの中に世界を見ることが出来ます。良いかどうかは別と
  しても、こうして私が皆さんの目の前に来てアジアの現状をお話しして
  います。少なくとも私自身の高校生活でそんな経験はありませんでした。
  地域社会も同じです。
   しかし、今は違います。16、17、18才の皆さんが、世界を感じるだけ
  でなく、一歩を 踏み出せば、関わることも出来るんです。
   以前、カンボジアの人たちに毛布や古着を支援したことがあります。
  その後改めて訪問してみると、そのたった1枚の毛布を穴のあいた屋根に
  かぶせてある家を見つけました。その家には幼い子供がいたんです。もし、
  その毛布がなかったとしたら、激しい雨による雨漏りで子供は病気になって
  いたでしょう。たった1枚の毛布でも出来ることはあるんです。」


 その後、文化祭でのカンボジアの展示会、募金活動を開始したとの連絡をもらいまし
た。そして、私がカンボジアに滞在していた7月上旬、日本から連絡をいただき、一ヶ月
後のツアーを計画したのです。国際化が叫ばれて10年以上が経過しますが、未だに゛ど
う動いていいのか分からない″といった相談を受けるのです。要は考え方、そして動
ことだと思います。欧米などへのホームステイは行われていますが、アジアの時代と言
われながら、実際に足を運ばずにいたのが現状でしょう。インターアクトさんとの訪問
は大成功でした。主に、「ノリアの平和の子供たち」暮らす子供たちの保健衛生増進を
目的に、支援活動を行いました。
 ロータリークラブのご活動としても、インターアクトさんの活動にしても、こうした形
態の支援活動は余り例がなかったようです。既に来年度に向けて活動を開始されています。

 以下に、実施スケジュールを紹介します。


8/15
15:20 バンコクのホテルに到着
15:45 事前研修(〜18:30)
19:00 夕食、解散

/16
06:10 ホテル発、空港へ
06:50 空港着、朝食
      TG696 プノンペンへ
09:50 プノンペン着、ホテルチェックイン、市内視察
11:30 「スレアンピルの平和の家」への援助品(スポーツ用品等)の購入
12:15 昼食
14:00 「スレアンピルの平和の子供の家」へ
14:45 「スレアンピルの平和の子供の家」着
15:00 交流会(伝統舞踊と歌を披露)
16:20 援助品贈呈式
16:45 日本の参加者による120人分のカレー作り(〜18:20)
18:00 夕食会(〜19:50)
20:40 ホテル着、解散

/17
    終日、アンコールワットの視察。夜、ミーティング

/18
05:40 ホテル発、空港へ
      TO102 バッタンバンへ、BFDスタッフ合流
08:00 朝食
08:40 「アンロンビル小学校」、「ノリアの平和の子供たち」への援助品購入
09:40 「開発のための仏教(BFD)」本部訪問、農村開発についての講義
11:00 ホテルへ コンピンプイ村着、歓迎式、衣料配布
11:50 昼食
14:00 ホテル発
14:20 アンロンビル小学校訪問、80名の小学5・6年生、教師との交流会
     ・日本側代表のスピーチ「日本はなぜ復興したか?」
     ・のち質疑応答、記念撮影
17:00 サクチャボッ幼稚園宿舎建設資金贈呈式、体育設備贈呈式
17:20 アンロンビル小学校にて体育設備引き渡し式
18:15 BFDスタッフと夕食会

/19
06:15 ホテル発、朝食
06:45 マーケットにて、お坊さんへの供物の購入
07:50 アンロンビル寺へ参詣、仏教日(トゥガイ・サル)に参加
08:20 BFD本部訪問、代表のヘン・モニチェンダ氏と会談
     (記念品のダルマ贈呈、サクチャボッ幼稚園児へ文具の贈呈)
11:00 ホテルへ子供たちとお別れ、ビスケットのプレゼント
11:30 昼食、のち小休止
13:00 プノンペン着、ホテルチェックイン、昼食、夕食の食材購入
14:00 「ノリアの平和の子供たち」への支援物資購入
15:00 「ノリア職業訓練所」、「ノリアの平和の子供たち」の視察
15:30 子供たちとの交流会、伊澤校長先生(団長)の挨拶
16:15 ノリア子弟の保健衛生増進を目的とした諸物資の贈呈(*右参照)
16:40 日本人参加者による、70名分のカレー準備
18:15 子供たち、関係者と宿舎の床に座っての大夕食会
19:30 ホテルへ
20:00 解散

/20
06:00 ロビー集合、チェックアウト、朝食
06:45 ホテル発、空港へ
      TO103 プノンペンへ、
10:30 憲法委員会委員、王冠会議委員のソン・スーベール氏との懇談会
12:00 トゥルスレン虐殺記念館視察
13:00 昼食
14:00 セントラル・マーケットの視察
15:15 空港へ
     TG699にてバンコクへ、TG644にて翌朝、日本着



3. 今般訪問での支援

 現在は、「ノリアの平和の子供たち」への支援を最重要課題として取り組んでいます。
5月の訪問の際、現地にて「世界食糧計画/World Food Programme」に、ノリアへの
支援申請書を提出し、認可されました(6才以上の子供/1日米450g、食料油40g、魚缶
40g、6歳以下/1日米300g、食料油40g、魚缶40g)。
 ある時には、僅かな米とバナナの茎で夕食を食べていた子供たちです。支援決定の知ら
せを受けた時の感激は忘れることが出来ません。しかし、それのみでは十分でなく、栄養
不良であるのが現実です。現在、子供たちの毎日を支えていただく里親探しに力を入れて
います。皆さまの周りで興味のある方がいらっしゃれば、是非ご紹介下さい。
 以下に今般の訪問にて実施しました支援を記します。これだけの活動が出来ますのも皆<
さまのご協力の賜物と、心から感謝申し上げます。

○8/15〜9/10に実施した、カンボジアへの援助一覧
01)「スレアンピルの平和の子供の家」へ、スポーツ用品の寄付(8/16)
02)「アンロンビル小学校」などへ、文具の寄付(ノート1,000、ペン500)(8/18)
03)「スレアンピルの平和の子供の家」へ、里親資金支援(8/19)
04)「ノリアの平和の子供たち」へ、半年分の薬と薬だなの寄付(8/19)
05)     〃      等へ、毛布・枕(各46)・蚊帳(大12)の寄付(8/19)
06)「クサオイ小学校」建設プロジェクト(最終支払い/US$4,463.78)(8/20)
07)「ノリアの平和の子供たち」へ、洗濯洗剤500、固形石鹸100の寄付(8/27)
08)     〃     へ、花壇設置に伴う必要資材の寄付(8/27)
09)     〃     へ、宿舎裏排水溝(70m)設置工事(8/29)
10)     〃    他へ、タオル250枚の寄付(9/1)
11)     〃     へ、鍬・長ぼうき(各2)、運搬用カゴの寄付(5)(9/1)
12)     〃     へ、ビタミンCの寄付(1年分)(9/7)
13)     〃    他へ、文具の寄付(ノート1,000、ペン500)(9/7)
14)     〃     へ、宿舎改修工事(9/8)
15)「オダンバンの平和の子供の家」へ、医務室設置費支援(US$2,528)(9/8)
16)     〃     へ、緊急支援金の寄付(US$300)(9/8)


 この訪問での支援金は、1,359,815.61円でした。ご協力を心より感謝いたします。



皆様へのお知らせ

 アジア子供教育基金特別顧問に、ヘン・モニチェンダ氏(開発のための仏教、代表)
が就任しました。ご了解下さい。

1999年度会員の皆様(8/9〜10/31)
 順不同。複数回は一度の記載とさせていただきます。

 ○飯田東ロータリークラブ様(長野県)
 ○下伊那農業高校インターアクトクラブの皆様(長野県)
 ○山中町国際交流協会様(石川県) ○フィーバス友の会の皆様(東京都)

 ○伊澤宏爾様(長野県)○堀本信量様(長野県) ○丸山一郎様(長野県)
 ○藤田信幸様(長崎県)○七草登志夫様(長崎県)○藤沢利枝様(茨城県)
 ○松田滋人様(石川県 ○児玉洋恵様(東京都) ○住友美子様(兵庫県)
 ○斉藤光男様(東京都)○諏訪昌枝様(神奈川県)○細見彰子様(東京都)
 ○兼松 恵様(兵庫県)○太田 勲様(神奈川県)○渡部弘道様(神奈川県)
 ○本田淳也様(石川県)○河本 淳様(神奈川県 ) ○小野川長嗣様(大阪府)

      ご協力、本当にありがとうございます!

  皆様のご協力でACEFは支えられています。お友達にもご紹介下さい。
       必要資料は事務局より送らせていただきます。
     ご意見・ご要望もお寄せ下さい。お待ちしています。
編集後記
 段々と冷え込んできました。お元気でしょうか?
 皆さまもお気づきでしょうが、最近はマスコミでカンボジアを目にしなくな
りました。便りのないのは良い知らせとはよく言ったものです。確かに新聞に
載るほどのニュースは無いのかもしれません。しかし、民衆の暮らしは相変わ
らずですし、少女(処女)売春などは止まるところを知りません。日本人が買っ
ていると耳にしないのはせめてもの救いです。しかし、首都プノンペンでは
欧米人相手の少年売春も始まったと聞きました。怒りを感じずにはいられま
せん。
 しかし、それで生計を立てる現地人がいる限り、そして体制とつながってい
る限り、それが止まないのも事実です。貧困から脱出するために、以前わが国
でもそうであったように、身売りをする庶民がいるの事実なのです。
 私たちACEFの力は小さなものですが、たった一人でもそうでない人生を歩め
る様に、皆さまからお預かりする愛を確実に形にし続けたいと思います。
 11月7日より再びカンボジアにまいります。今回の目的は2つあります。先ず
はノリアの改善。そして来年度の国際ボランティア貯金へのプロジェクト申請
を目指し、事前調査を完了することです。バッタンバンの北に位置するバンテ
アイ・ミエンチェイ州にて2万人に及ぶ農民の生活安定を目指した大規模灌漑
設備造成計画です。どうぞ、応援していて下さい。
 皆さまのご健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます。(事務局一同)